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恋愛小説のおすすめ13選!2021年中に絶対読みたい人気の作品は?

松田優

松田優Y.Matsuda

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目次

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1:どんなジャンルの恋愛小説が好き?

人の数だけ愛の形が存在するように、恋愛小説にも笑って泣けるものからゾッとする話まで、さまざまなジャンルがあります。

そこで今回『MENJOY』では、20~40代の女性356人に独自のアンケート調査を実施。そこで「恋愛小説を読むなら、どのような系統のものを読みたいですか?」というアンケートを行いました。回答の多かった5つをランキング形式でご紹介します。

第1位:切ない系・・・72 人(20.2%)

第2位:ラブコメ系・・・67人(18.8%)

第3位:感動系・・・57人(16.0%)

第4位:ミステリー系・・・50人(14.0%)

第5位:大人系・・・46人(12.9%)

1位は、恋愛小説の王道とも言える「切ない系」。恋愛と言えば、切なさがつきものであり、共感できる人が多いのでしょう。

2:読むと泣ける!感動する恋愛小説のおすすめ5つ

一度でいいから泣くほど誰かを愛してみたい……そう夢見る女性も多いはず。切なさやもどかしさ、愛し合う喜びなど、恋愛の素晴らしさを教えてくれる感動系恋愛小説をご紹介します。

(1)「いま、会いにゆきます」市川拓司

大ベストセラー小説として不動の地位を確立する「いま、会いにゆきます」。死んだはずの妻が、記憶を失くした状態で再び家族の前に現れる……という愛の奇跡を描いた、温かくも切ないラブストーリーです。ひとつひとつ過去が紐解かれていく展開に、ハラハラドキドキする一面も。

男女の恋愛だけでなく、家族愛も作品の重要なテーマのひとつ。一度読んだことがあるという人も、大人になったいま読み返すと、新たな発見があるかもしれません。

(2)「君の膵臓をたべたい」住野よる

ホラー作品にありそうなタイトルですが、中身はれっきとした青春物語。「キミスイ」という愛称で、10~20代の若い世代の女性を中心に人気の作品です。

主人公が恋をしたのは、余命宣告を受けたひとりの少女。この設定だけで切ないラブストーリーであることは一目瞭然ですが、ラストシーンは想像以上の感動的な展開が待っています。生と死を通じて、誰かと心を通わせることの大切さを教えてくれる作品です。

(3)「君の名は。」新海誠

言わずと知れた大ヒット映画の原作小説。夢の中で入れ替わった男女が紡ぐ純愛ラブストーリーです。本来出会うはずのないふたりが、すれ違いながらも徐々に心を通わせていく姿に、思わず感動してしまうはず。

映画監督である新海誠さん自らが執筆しているため、繊細な心情描写も多く、胸がキュッと締めつけられる場面もたくさんあります。小説のみの描写もたくさんあるので、映画で内容を知っているという人も必見です。

(4)「マチネの終わりに」平野啓一郎

第120回芥川賞受賞作家・平野啓一郎による恋愛小説。純文学としては異例の50万部を突破し、第2回渡辺淳一文学賞受賞作としても有名です。福山雅治さん×石田ゆり子さん主演で映画化もされました。

クラシックギタリストと女性ジャーナリストが織りなす大人の恋愛模様を描いた作品で、ふたりが顔を合わせるのはたった3度のみ。それでも常にお互いを思い、深く愛し合うふたりの姿に、誰もが「こんな風に人を愛してみたい」と憧れてしまうはずです。

(5)「ナタラージュ」島本理生

「ナタラージュ」は、高校教師×元生徒の関係を描く恋愛小説。学校の先生に恋い焦がれた経験をもつ人はもちろん、諦められない恋をしたことがある人は、深く共感できるのではないでしょうか。

物語は、婚約した主人公が過去を思い出すところからスタート。学生時代に恋い焦がれた先生とようやく結ばれる……というところで、大きな問題が発覚し、泥沼展開へと発展。「ダメだとわかっているのに、好きであることをやめられない」ともがく主人公の姿は、見れば見るほど切なく、自分を重ねて泣いてしまう人も多いそう。

3:幸せな気持ちになれる!ハッピーエンドのおすすめ恋愛小説5つ

恋がご無沙汰という人も、幸せな気分になれるハッピーエンドの恋愛小説を読んでステキな恋に備えましょう。恋愛するのが楽しみになるハッピーエンドの恋愛小説をご紹介します。

(1)「スローグッドバイ」石田衣良

「池袋ウエストゲートパーク」でおなじみの石田衣良さんの作品。恋人に傷つけられ、泣けなくなった女の子を救おうとする「泣かない」をはじめ、甘酸っぱい男女の恋愛を描く10作品を集めた恋愛短編集です。

別れるために思い出の地に出かける男女のお話や、恋人のふりから始まる恋物語など、さまざまな出会いと別れが描かれていますが、どれもほっこりとする終わり方で、「恋愛っていいな」と純粋に思える作品ばかり。ひとつのお話が短いので、長編小説が苦手という人にもおすすめです。

(2)「植物図鑑」有川浩

少女漫画的な展開が大好きという人には、有川浩著の「植物図鑑」がおすすめです。「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか」という現実で言われると引いてしまいそうな言葉をきっかけに、OLと謎の青年の不思議な同居生活がスタート。

山あり谷ありな恋愛模様が描かれていますが、ムズムズしながらもキュンキュンしてしまう展開が目白押し。恋のワクワク感を思い出したいときにもぴったりです。

(3)「おいしいコーヒーのいれ方」村山由佳

1999年夏に第一作が刊行されて以降、20年以上も続く恋愛小説シリーズ。家庭の事情で同居を始めた男女の恋模様が描かれています。

なかなか関係が進まないふたりにじれったさを感じつつも、ゆっくりと関係が深まっていく光景にドキドキしてしまいます。文章もユーモラスで読みやすさも抜群。「一度読み始めたらやめられない」という声も多いです。

(4)「百瀬、こっちを向いて。」中田永一

人気作家である乙一さんが別名義で発表した短編集で、作品内には4つの男女の恋愛模様が描かれています。表題作である「百瀬、こっちを向いて。」は、恋人のふりから徐々に距離が縮まっていくというストーリー。登場人物に自分を重ねて楽しむというよりも、学生同士のみずみずしい恋愛を第三者視点でほっこり楽しめる内容となっています。

作品ごとにハッピーエンドの形は異なりますが、どれも「これから素敵な関係を築いていくんだろうな」と思えるラストシーンなので、読んだあとは爽やかな気分に。恋愛に対して前向きな気持ちにさせてくれます。

(5)「センセイの鞄」川上弘美

谷崎潤一郎賞を受賞した恋愛小説で、海外でも人気の作品です。アラフォー世代のOLである主人公は、30歳も年上の教師と「恋人」とは呼べない独特な恋愛関係を築くのですが、この美しくも儚い関係性こそが最大の魅力。

切なくも優しいストーリーは、まるで恋愛のあたたかさを教えてくれるよう。大人の恋愛ですが、若い男女の恋愛のような甘酸っぱさもあり、大人の恋愛の可能性を広げてくれる作品です。

4:恋愛のバイブルに!海外のおすすめ恋愛小説3選

恋愛に悩んだときは、文化が違う海外の恋愛小説から学んでみるのもひとつの手。新しい発見や、思わぬ解決方法が見つかるかもしれません。恋愛のバイブルとなる海外の恋愛小説をご紹介します。

(1)「きみに読む物語」ニコラス・スパークス

「感動の恋愛物語」としても有名な作品で、作者であるニコラス・スパークスの妻の祖父母をモデルとした恋愛物語が描かれています。ストーリーをひと言で表すとすれば、ひとりの男性が、ひとりの女性を生涯かけて愛し続けるというもの。

この作品をきっかけに、恋愛への向き合い方が変わったという人も多いと言われています。インスタントな恋愛を楽しむ男女も増えつつある現代ですが、ただひとりの人を愛し続ける恋愛こそ、本当の恋愛と呼べるのかもしれません。

(2)「はつ恋」ツルゲーネフ

その名のとおり、甘酸っぱい初恋をテーマにした恋愛小説。ある日、少年は隣に引っ越してきた年上の女性に恋をする……という物語なのですが、恋敵が自分の父親であるという衝撃展開が待ち受けています。

「初恋は実らない」と言いますが、初恋を経験することで得られるものはたくさんあります。この作品には、恋を知ったことで成長する人々の姿が描かれており、恋愛をすることの意味や価値を提示しています。つらかった過去もひっくるめて「恋をしてよかった」と思えるきっかけになればいいですね。

(3)「存在の耐えられない軽さ」ミラン・クンデラ

冷戦下のチェコスロバキアで起こった革命運動である「プラハの春」を題材に、男女の恋愛模様を描く恋愛小説です。恋愛小説でありながら、「人生の重さと軽さ」をテーマとした哲学的要素が含まれているなど、難しい内容に思えますが、「愛とはそもそもなんなのか」という真理をじっくり考えることができる作品です。

物語を通じて、当たり前のように安全な場所で暮らせることや、自由に人を愛せることの喜びを感じるでしょう。人生や恋愛の意味を見失ったときにこそ読んでほしい一作です。

5:まとめ

恋愛小説は、恋のトキメキや切なさを疑似体験できるだけでなく、恋愛をすることの意味や楽しさを再認識するきっかけを与えてくれることもあります。

恋愛にご無沙汰な人は、トキメキの補給として。恋愛に「疲れた」と感じる人は、人を愛することの大切さを思い出すための手段として、恋愛小説を利用してみてはいかがでしょうか。