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夫婦関係は変化するもの。円満が続く夫婦の特徴、悪化のプロセスと修復方法
コマツ マヨM.komatsu
目次
隠す1:夫婦関係を良くするにはどうしたらいい?
長く夫婦でいると、喧嘩をしたりいがみあったり、ギクシャクした雰囲気が数日続くなどいろいろなことが起こります。うまく仲直りができればいいですが、関係を修復できないこともあるでしょう。
夫婦の関係は夫婦の数だけあるもの。なので夫婦関係を良くするとっておきの方法なんていうものはありません。でも、夫婦関係を良くするために意識することや試してみること、日頃から気をつけておくことなど、小さなコツはたくさんあります。
2:夫婦関係がよい夫婦が日常的にしていること3つ
(1)ささいなことでも感謝の言葉を欠かさない
人間関係の基本はあいさつや、ありがとう、ごめんねなどの言葉。結婚して家族になると、途端に人間関係の基本を忘れてしまう人もいます。しかし、夫婦も家族も人間関係だということを忘れないでください。
自分では声をかけているつもりでも、意外と忘れていたりすることも。ただ呟くだけでなく、相手に伝えるつもりで声をかける意識をもってくださいね。
(2)相手の意見を聞く
馴れ合いの関係になると、相手の意見を聞かなかったり了承をとらずに何かを決めてしまったりすることもあります。
意思疎通できているとお互いが認識できていると、信頼も増し、良い夫婦関係でいられます。何かを始めるとき、何かを決めるときには、先に相手に一言伝えておくと、もめごとや喧嘩の原因も回避できます。
(3)ルールを決めている
夫婦関係がうまくいかないと悩んでいるカップルのなかには、夫婦のルールを決めていない人たちがとても多いように思います。夫婦なんだから言わなくてもわかる、というのは単なるエゴで傲慢。お互いが気持ちよく過ごせるようにルールを決めることが、夫婦関係を良くするコツです。
3:うちは円満?夫婦関係の診断ポイント5つ
(1)言いたいことは我慢しない
円満夫婦は、お互いの言いたいことを我慢しません。意見が衝突したとしても、よりよい関係、よりよい生活のために話し合って、状況の改善に取り組みます。
一緒にいて不満を感じていることやどうしても許せないこと、改善したいことや困っていることは相手に伝えて、お互いの考えを共有しておくことが大切です。
(2)トラブルや悩みごとがあればすぐに相手に伝える
ビジネスにおいて「報・連・相」はとても重要ですが、家族間でも「報・連・相」は大切です。関係が良好な夫婦は、お互いを信頼しているため、悩みごとやトラブルはささいなことでも相手に伝えることができます。
相手が今どんな状況か、何か問題を抱えているかを知っていることで、サポートしたり助け合ったりできます。なので精神的なつながりや絆がより深まります。
(3)将来の生活、子どもの話、お金の話などを話し合うことが多い
将来のビジョンや子どものこと、お金のことは非常にデリケートな話題。そのため、夫婦喧嘩や不仲の原因にもなりやすいもの。
夫婦関係が良好だと、お互いを信頼しているためこうしたデリケートな部分も話し合うことができます。万が一考えが違ったとしてもそれで信頼が揺らぐことはなく、どうすればお互いにとっていいかを考えることができます。
(4)あいさつは欠かさない
人間関係の基本はあいさつ。おはよう、おやすみなど、当たり前のようなあいさつも、お互いの距離が近くなりすぎてついつい省略してしまうこともあります。ですが、円満夫婦はささいなあいさつを忘れることはありません。
「お醤油とって」など手を伸ばせば届く距離のものをとってもらっただけでもありがとうと言える、そんな相手への気遣いは良好な夫婦関係に必須です。
(5)ふたりで出かける、または出かけたいと話す
子どもができると、夫婦で出かける機会が少なくなります。ふたりだけで過ごす時間をつくるのはなかなか難しく、子どもを預けて出かけるのは労力も要るもの。
それでも、ふたりの時間をつくろうと努力するのが円満夫婦。また、子どもを預けられる環境でない、子どもが小さくて今すぐは難しい、といった状況でも、「もう少し余裕が出たらふたりで出かけたいね」と話せるような関係は良好だといえるでしょう。
4:夫婦関係が悪化していくプロセス3ステップ
(1)言いたいことを我慢する
意見がぶつかったり喧嘩になったりするのを避けて、思っていることを口に出さない人もいます。一見、夫婦円満のための努力のようにも見えます。しかし、面倒なことを避けたい、話し合うよりも我慢していたほうがマシ、と妥協しているだけに過ぎません。
(2)一緒に過ごす時間が減る
帰宅後、自室にこもりっきりになったり、さっさと寝てしまったり、休みの日も別々の行動を取ったり……。一緒に過ごす時間が減るのは夫婦関係の悪化につながっていく恐れがあります。
ともに過ごす時間が減ると、相手がいないことに慣れてしまったり、同じ空間や時間を共有しないことが当たり前に。お互いを必要としなくなってしまいます。
(3)必要最小限の会話しかしない
夫婦間で会話はするものの、子どもの話や両親の話、仕事の予定など、事務的な話題しか話さない夫婦は非常に危険。
関係が良好な夫婦は、自分の意見や思い、楽しかったこと悲しかったことなど、必要ではない話題でもお互いに話します。相手に関係のない話でも、自分のことを知ってほしい、わかってほしいという思いがあるからです。
5:夫婦関係は良くないのに夜の生活だけ続いているパターンも
夫婦関係の良さとセックスは必ずしも比例しません。普段会話がほとんどないのにセックスだけは定期的にするといった夫婦もいますし、夫婦仲が良くないのに子どもが何人もいるという夫婦もいます。
性欲処理のためにしているという人、習慣になっているので不仲でもセックスができるという人、夫婦仲は良くないが子どもが欲しいのでセックスをするという人、何となくしなければいけない気がするからしている人など、理由はさまざま。
夫婦の数だけセックスへの考え方、向き合い方があるので、良し悪しを判断することはできません。
6:プロの力も借りてみて!悪化した夫婦関係を修復する方法5つ
(1)こまめに「ありがとう」を言う
夫婦関係が悪化していると、感謝の気持ちを伝える機会が減っているでしょう。取るに足らない小さなことでも、こまめに「ありがとう」という習慣を。
夫婦関係が非常に悪化している場合、「ありがとう」を伝えるだけでは簡単に関係修復には至らないでしょうが、できることから少しずつ行動することは関係修復に必要なことです。
(2)ささいな会話を増やす
事務的な会話以外にも、自分の気持ちや思いを話す機会を増やしてみてください。できれば、ネガティブな話題ではなくポジティブな話題を。
自分の思いを話すなんてしばらくなかったふたりだと、恥ずかしくて何を話していいかわからなくなるでしょう。しかし、ここで意識的に会話を増やすことで悪化しがちな関係にブレーキをかけられるかもしれません。
(3)同じ空間で過ごす
一緒の時間を過ごすことを苦痛に感じると、顔を合わせないようにしたり別々の部屋で過ごしたりと、同じ空間で過ごすことを避けてしまいがち。しかし、物理的に距離取ることで、取り返しのつかないことになることも。
なにをするわけでなくても、できるだけ同じ空間で過ごすことを意識しましょう。一緒にいることが当たり前だった新婚当初や恋人の頃を思い出し、まずは同じ空間で一緒に過ごすことから始めてみてください。
(4)夫婦関係を修復したいと伝える
夫婦関係の修復には、お互いの気持ちが一致していることが大切です。片方だけが関係修復に努めても、相手がそう思っていないとうまくいきません。
夫婦関係が悪化していると感じていること、この状況がつらいことや修復を望んでいることをパートナーに伝えてみましょう。相手も同じことを望んでいるのであれば、関係改善の余地は大いにあります。
(5)夫婦関係のカウンセリングを利用する
夫婦ふたりだけではうまく話し合いを進められないこともあります。そんなときは専門家の力を借りるのもひとつの方法です。心理カウンセラーや夫婦カウンセリング専門のカウンセラーに相談し、夫婦関係修復の糸口を見つけてみてください。
たとえすぐに解決することができなかったとしても、カウンセリングに行くとう共同作業により、関係が良い方向に向かうこともあります。
7:夫婦関係の改善には、ふたりの協力が不可欠
片方だけが頑張っても、夫婦関係はなかなか改善できません。歩み寄りたいという思いが一致していること、お互いが関係修復を望んでいることが大切です。一度こじれた関係はすぐには良くなりませんが、できることから少しずつ行動してみましょう。