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カラスの行水とは?意味や使い方とカラスが出てくることわざ5つ

番長みるく

番長みるくM.Bancho

目次

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1:カラスの行水の意味を知っていますか?

ことわざを日常的に使う場面も少なくなり、カラスの行水も、耳にしたことがないという人がいるかもしれません。意味を知っている人はどれくらいいるのでしょう。

そこで今回『MENJOY』では、20~40代の男女500名を対象に、独自のアンケート調査を実施。「カラスの行水の意味を知っていますか?」という質問をしてみました。

結果は以下のとおりです。

知っている・・・364人(73%)

知らない・・・136人(27%)

知っているという人は7割以上ということで、意外と知られていることわざだといえますね。でも、都会でカラスは見かけることも昔に比べると減ってきましたし、ましてや行水しているところを見たことがあるなんて人は多くはないでしょう。

正しく使えているのかは、気になるところですよね

2:カラスの行水の意味と使い方3つ

カラスの行水の意味と使い方をまとめました。

(1)カラスの行水とは?

まずはカラスの行水の正しい意味から見ていきましょう。辞書で調べてみると、

烏(からす)の行水(ぎょうずい) の解説

入浴時間が短いことのたとえ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

お風呂に入ったと思ったらすぐ出てきてしまうなど、風呂の時間が短い人に対して「烏の行水だね」と使うこともあります。「体をよく洗わず風呂から出た」というニュアンスで使うこともあり、ネガティブな意味合いで受け取られる可能性もあります。

ちなみにカラスの行水は英語では、「have a quick dip (in the bath)」や「take a hurried bath」のように言います。

「彼の入浴は、まるでカラスの行水だった」と言いたいときは「His bath was no more than a lick and a promise.」になります。「lick and promise」で雑に早く洗うという意味です。

(2)由来は?

カラスの行水は、カラスが水浴びをしている様子から生まれたことわざです。カラスといえば、ゴミを漁るなどの汚い印象を持つ人もいるでしょう。しかしカラスは実はきれい好き。体についたゴミをこまめに落とすため、水浴びをする習慣があります。

そして、時間をかけずにあっという間に水浴びを終えてしまいます。そのため、サッと短く水浴びするような入浴の様子を「カラスの行水」と例えたのです。

(3)使い方と例文

カラスの行水は、極端に入浴が短いときを指し、それによって不具合がある場合に使われることが多いです。

たとえば、「うちの娘はカラスの行水なので、体をちゃんと洗えているのか心配です」や「熱い湯船が苦手な母はいつもの入浴もカラスの行水。なので、地域の懇親会で温泉に行ったけど、あまり楽しめなかったようだ」など。

「あなたってカラスの行水なんだね……」と言われると、ポジティブな意味では受け取りにくく、不信感をもつ人もいるので、本人にはあまり使わないほうがいいかもしれません。

3:なぜ?カラスの行水をなってしまう人の心理的特徴5つ

なぜカラスの行水になってしまうのでしょうか?

(1)お風呂が嫌い

お風呂に入るのが嫌いで、なるべく早い時間でお風呂を済ませたい人は、自然とカラスの行水になるでしょう。湯舟に浸かるのが苦手な場合もあれば、体をしっかり洗うのが面倒だと感じる人もいるようです。

(2)入浴時間がもったいない

入浴に対して、好きとか嫌いといった感情はないけれど、なるべく長い時間を、仕事や趣味など、自分の好きなことのために時間を費やしたいために、カラスの行水になる人もいます。

(3)気遣い

イレギュラーでカラスの行水になる人もいます。例えば、友達との旅行するときなど。同じ部屋に泊まっている場合はもちろんですが、長湯をしていると、相手を待たせてしまうことになります。本当はゆっくりお風呂に入りたいのに……と思っても、短時間にせざるを得ないというパターンです。

(4)光熱費が気になる

ひとり暮らしであれば、シャワーで済ませたほう、水道代やガス代が安く済ませられるでしょう。そのため、長くお風呂場にいるともったいないと感じて、落ち着かないというタイプも。

複数で利用する場合などは特に、追い炊きをしないで、お湯が冷めないうちに連続して入らなければもったいないと感じることも。そのせいで入浴時間が最小限になるというわけです。

(5)急いでいる

寝癖や汗、汚れを落とすためにお風呂には入らなくてはいけないけれど、外出する時間が迫っていて、ゆっくりしている時間がないときは、カラスの行水になりがち。これは焦っている気持ちの表れでしょう。

4:ほかにもたくさんある!カラスを使ったことわざ5つ

カラスを使ったことわざを紹介します。

(1)鷺(さぎ)を烏(からす)

2種類に鳥が登場することわざがありました。

鷺(さぎ)を烏(からす)

《白い鷺を指して、黒い烏であると言い張る意》物の道理をことさら言い曲げること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

白い鷺を指して、それが黒い烏であると言い張る状態を指したことわざです。明らかに間違っているのに、強引に押し通そうとする、わかりやすいたとえですよね。

(2)闇夜に烏 雪に鷺

闇夜(やみよ)に烏(からす)雪(ゆき)に鷺(さぎ)

「闇に烏」に同じ。

見分けがつかないことのたとえ

出典:デジタル大辞泉(小学館)

真っ暗な夜にカラスがいても、どこにいるのかわからないし、雪景色が一面に広がっている場所に真っ白なサギがいても、周りや景色とよく似ていて、はっきりと区別がつかないですよね。前半部分の「闇夜に烏」だけ使う場合もあります。

(3)似たものは烏

これは、よく似ていることのたとえです。カラスは何羽いても、どれも同じに見えて、区別をつけにくいことから生まれたようです。また、「世の中には似たようなものがたくさんある」ということを表す場合にも使われます。

(4)どこの烏も黒さは変わらぬ

どこに行ってもカラスが黒いということは変らない。また、羽の黒さに若干に違いがあっても、大体同じということから生まれたことわざです。

日本でもどこの国に行っても、そう目新しいものはないし、変わったことはない、ということを言うときや、どこの国でも人間の本性は同じだということを伝えたいときなどに使います。

(5)今鳴いた烏がもう笑う

感情が変わりやすいことを意味します。子どもなどが、ギャン泣きしてたと思ったら、すぐに機嫌を直して笑っているというような状況で使います。

5:カラスの行水には、理由がある

お風呂の時間が極端に短いと、頭や体などをきちんと洗っていないような印象を受けますよね。それに入浴にはさまざまな健康効果や美容効果があるということがわかってきています。

免疫力を高めるためにも、カラスの行水が習慣になっている人は、少しずつでも改めていけるといいですね。