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高校生が妊娠したら中退するしかない?リアルエピソード3つ

東城 ゆず

東城 ゆずY.Tojo

目次

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1:高校生が妊娠…学校は退学になる?

文部科学省の「妊娠した生徒への対応等について」という資料によると、停学は0.1%、「退学をすすめた結果として自主退学」は全日制で2.1% 、定時制で1.0%です。

細かくこの資料を見ていくと、「産前産後(概ね出産の前後6~8週間程度)を除く全ての期間通学」したという女子生徒は、全日制で31.7%、定時制で42.0%います。

さらに「体育等実技を伴う教育活動(体育大会や球技大会など)について、実技に代え、レポート提出、プリント学習、見学等に代替した」など、配慮をしてくれる高校もあるようです。

学校のルールというのは、それぞれの学校が定めている校則が基準となります。必ずしも「妊娠したから即退学」というわけではないようです。

2:避妊したのに…妊娠初期に現れる症状3つ

(1)生理が遅れる

「いつも絶対に周期を守ってきていた生理なのですが、4日ほど遅れました。彼氏がいて、心当たりもあったので、生理の遅れが一週間になったころに妊娠検査薬を使ったら、陽性だったんです」(Kさん・21歳女性/主婦)

生理がきまった周期でくる女性にとって、もっとも妊娠に気付きやすい兆候が生理の遅れです。市販されている妊娠検査薬は、病院の初回の妊娠検査で使われているものと仕組みはほぼ同じ。そして、生理予定日を過ぎた一週間後には判定できるものがほとんどです。

その時点で陽性だった場合は、妊娠しているか、子宮外妊娠の可能性が高いので、すぐに婦人科を受診しましょう。

(2)嘔吐や倦怠感

「授業中に、急に気持ち悪くなったりしました。あと、寝起きのだるさがお昼くらいまで続いて、とにかく眠かったです。そんなに疲れるようなこともしてないので、”もしかして?”と思って婦人科に行ったところ、すでに妊娠3か月半でした」(Mさん・20歳女性/大学生)

生理の周期が整っていない場合は、初期つわりの段階で気づく女性も多いようです。「悪いものを食べたわけではないのに、急に気持ちが悪くなった」など、いつもと違う違和感を感じたなら、まずは生理がどれほどきていないのかを確認してみましょう。

(3)不正出血

「下着に鮮血が少しついていて、生理が始まったと思っていました。個人的な見解としては、“あれは着床出血だったのかな?”と思います。生理用品をあてるほどでもない出血があったときは、気をつけていたほうがいいです」(Iさん・19歳女性/アルバイト)

この出血を「生理が早く終わってラッキー」と思って見過ごしてしまう女性もいます。いつもの生理と違うタイミングや量なら、気にかけましょう。

3:高校生で妊娠…どうなった?リアルエピソード3つ

(1)彼氏と入籍して、学歴も諦めなかった

「彼氏と話し合って“ふたりでどんなことも乗り越える”と決意を決めました。彼氏と私は高校を中退して出産し、彼氏が18歳になるのを待って入籍しましたよ。彼氏は、職人として家計を支えてくれています。

子どもにはお金がかかるので、私も再就職ができるように高校に途中まで通った単位を活かして、高卒認定試験で高卒資格を取得しました。困難は訪れますが、諦めなければ幸せな家庭を築けると思います」(Mさん・21歳女性/主婦

(2)悲しいけれど諦めた

「避妊にはじゅうぶん気をつけているつもりだったのですが、妊娠しちゃっていました。彼氏も私も1週間以上悩んで、出した答えが今回は諦めるということでした。

すごくつらい思い出です。また、もし私のお腹に宿ってくれる命がある場合、今度こそ幸せにしたいと思っています。二度と望まない妊娠はしたくないので、今はピルを常用していますし、彼氏とのセックスでも必ずゴムをして、きちんとしています」(Iさん・20歳女性/大学生

(3)シングルマザーとして産む決意をした

「彼氏に妊娠したことを告げたら、“自信がない”と言われちゃいました。すごくショックで、3日は泣いたと思います。それでも、お腹の子をダメにすることはできなくて。親や先生と相談して産むことにしました。

高校は一時休学し、出産後に復学。なので同い年の子と年度は違いますが、今年、無事に卒業できました。卒業後は手に職をつけたいと思って、夜間の美容専門学校に通うことに。コロナの影響でまだ授業は始まっていないし、アルバイトも思っていたよりも日数が入れなくて、いろいろ不安はありますけど、とにかく赤ちゃんはかわいいので。頑張りたいと思います」(Iさん・20歳女性/学生

4:高校生の妊娠や出産をテーマにしたドラマ3つ

(1)グッド・ドクター

山﨑賢人さん主演の2018年の作品。小児外科医の世界を舞台にしたメディカル・ヒューマンドラマで、その第2話は、妊娠した女子高生のエピソード。なんとか出産した赤ちゃんは低出生体重児で、腸のほとんどが壊死(えし)してしまっている状態。さらに、女子高生は病院で検診を受けたことがない妊婦で、しかも赤ちゃんの父親は不明……。

未成年だからこその問題に直面しながら、自分の子どもに深い愛情を抱く高校生と、周囲の温かい見守りに号泣必須です。

(2)14才の母~愛するために 生まれてきた~

2006年に放送されたドラマ。14歳で妊娠した中学生を志田未来さんが、そしてその彼氏を三浦春馬さんが演じています。

こちらは高校生のストーリーではありませんが、親や周囲の反応、葛藤など、未成年や未婚のまま妊娠や出産することで直面するさまざまな問題が、リアルに描かれています。

(3)透明なゆりかご

2018年にNHKで放送された、漫画原作のドラマ。街の小さな産婦人科が舞台で、ネクストブレイク間違いなしといわれる清原果耶さんが主演をつとめ、心優しいイケメン院長先生を瀬戸康史さん、菩薩のようなナースを原田美枝子さん、チャキチャキした姉御肌のナースを水川あさみさんが好演。数々の賞も受賞しました。第2話では、出産した直後に赤ちゃんを置き去りにした女子高生のエピソードがありました。

5:宿った命には大人としての責任を!

高校生の妊娠や出産は、自分だけで抱えられる問題ではありません。そして、産むにせよ、断念するにせよ、誠実な行動が求められます。

ひとりで悩まずに行政機関や高校の先生、そして親やパートナーに相談して、自分が納得できる答えを見つけることが重要。また社会も、モラルやルールに縛られすぎることなく、命の問題として、受け入れられるようであってほしいと願います。

【参考】

文部科学省『妊娠した生徒への対応等について』