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女声の出し方のコツ。ナチュラルボイスの女声出し方…両声類になるための女声講座
番長みるくM.Bancho
1:両声類とは?声の種類と女声の特徴
「両声類(りょうせいるい)」とは、性別を逆転させたような声で歌唱する人のこと。男女どちらの声も使いこなせる人のことを指します。なかには、あえて自身の性別を明らかにせずに「性別不明」と公表する人もいます。
そして「女声(おんなごえ)」とは、声楽で女性が受けもつ声部のことで、いわゆるソプラノやアルトなどのこと。反対に、男声は男性が受けもつ声部のことで、テノールやバリトンのことをいいます。
男性が女声を出すやり方には2種類あり、裏声もしくは地声からアプローチしていきます。また機械を使用してピッチ調整し声を変えることで女声を作る方法もあります。
2:喉仏を上げる?それともひっこめる?女声の出し方のコツ7つ
(1)喉仏を上げる
男性が女声を練習するときは、喉仏を上げるように意識して声を出すのがポイントです。鏡を見ながら練習してみましょう。
(2)地声アプローチ
地声のまま高い声に持っていく方法を「地声アプローチ」といいます。高い声は出にくいものの、ナチュラルな女声に。しかし最初はほとんど変わった気がしないでしょう。根気よく練習することが必要です。
(3)裏声アプローチ
裏声から音を整える方法を「裏声アプローチ」といいます。最初から高い声を出しやすいのが特徴ですが、アニメっぽい声になりやすく自然な声が出しにくいという点も。
女声を習得する際は、自分の目指している声に合わせて、地声アプローチと裏声アプローチの2種類をうまく使い分ける必要があります。
(4)声の響かせ方を理解する
男女の声の出し方には、響かせ方に違いがあります。男性が主に胸に響かせるのに対し、女性は主に頭に響かせることが多いとされ、「頭声」とも呼ばれています。男性が女声を出すときは、頭に響くように声を出す練習をしてみましょう。
(5)エッヂボイスを抜く
男性の声には、ガラガラとした声の成分があります。これをエッヂボイスと言います。このエッヂボイスをなくしていくことで、女声に近づきます。
(6)声のベクトルをイメージする
声質も大事ですが、息がどのように流れているのかというイメージも重要です。男性の声は、声のベクトルが下を向いていることが多いですが、女性の声は正面にまっすぐ息が流れているようなイメージです。女声を練習するときはこのイメージを大事にしましょう。
(7)声の出し方よりも、話し方も重要
女声の声の出し方を習得するのも重要ですが、それ以外に話し方を学ぶことも大切です。男女の話し方の決定的な違いは、抑揚です。男性が話すときの抑揚はほぼ一定なのに対して、女性は話すときは抑揚が上下します。
女性がどのように抑揚をつけているのか、日常会話や動画、声優さんのラジオなどを聞いて勉強してみましょう。
3:女声講座!ナチュラルボイスの出し方5つ
それでは、より具体的に女声のナチュラルボイスの出し方をご紹介します。
(1)喉仏を上げる
先ほどもお伝えしましたが、女声を習得する上で重要になるのは、喉仏を上げること。つばを飲み込むなどして、喉仏を上げる練習をしましょう。最初は鏡を見ながら確認し、徐々に喉仏を上げる感覚をつかんでいきます。
(2)上げた喉仏をキープする
喉仏を自由に上げられるようになったら、喉仏を押し上げて、その位置をキープするようにしましょう。つばを飲み込んで喉仏を上げてキープする感覚をつかんでいきます。
(3)ため息を吐く
喉仏を上げたままだとカエルのような声になってしまうため、少しずつ息を吐きながら調節をします。まず最初の難関ポイントです。喉仏が下がらないように、ため息を吐きます。自由に息ができるようになればクリアです。
(4)ささやき声を出す
息が調節できるようになったら、小さな声で声を出してみましょう。喉仏が下がらないように、ささやき声を出してみましょう。そして、小さなささやき声でヒソヒソ話をできるようにしてみましょう。
(5)音を出してみる
女声を習得する上で最も難しいのがこの部分です。最初は「あいうえお」などから練習を。短い単語を発声し、そのあとに文章で話してみましょう。会話ができるくらい長く話せるようになったらクリアです。
練習中は、録音をするといでしょう。最初は自分の声が気持ち悪いように感じるかもしれませんが、録音をすることで振り返りができます。何が間違っているのか自己分析をすることで、習得や改善がはやくなります。
4:時間をかけて練習しよう
女声を習得するためには時間がかかります。1日や2日では習得できないため、気長に根気よく練習しましょう。鏡やボイスレコーダーなどを使って、効率よく練習することを心がけてみてください。
また、どんな声になりたいのか、女声で歌いたい曲や話してみたいセリフなどを最初に決めておくと、習得に対するモチベーションの維持にもなりますよ。