恋のなやみに効くメディア

借金が理由で離婚できる?離婚後の慰謝料・養育費・財産分与と繰り返させないために

並木まき

並木まきM.Namiki

©gettyimages

目次

隠す

1:夫に莫大な借金があると判明したら離婚したいですか?

もし、自分の夫に莫大な借金が発覚したらどうしますか? 事情にもよるかもしれませんが、それが理解しがたいものであったなら、離婚が頭をよぎるのも自然なこと。では実際、どのくらいの人が離婚を考えるのでしょうか。

そこで今回『MENJOY』では、2030代の既婚女性230名を対象に、独自のアンケート調査を実施。「もし夫に借金があると判明したら、離婚したいと思いますか?」という質問をしてみました。

結果は以下のとおりです。

思う・・・108人(47%)

思わない・・・122人(53%)

今回のリサーチでは、意見がほぼ二分される結果となりました。「思わない」という人がわずかに多いのは、「事情によっても違う」「もともと借金のありそうなタイプだから」など、思いに至る背景がさまざまだからでしょう。また、日ごろの夫婦関係によっても結論が変わりそうですよね。

2:夫の借金で離婚はできる?離婚できるケース3つ

夫に借金が発覚すれば、夫への信頼が失われるばかりか、生活不安も出てきます。そこで、離婚できるケースをご紹介します。

(1)お互いが離婚に合意した場合

これは借金が原因に限った話ではありませんが、日本においてはお互いが離婚に合意すれば「協議離婚」という形で、離婚届を提出することで離婚が成立します。

(2)借金の理由がギャンブルや不倫など

借金をしている理由が、ギャンブルや不倫などで、話し合いを経ても改善の余地が見られない場合には、離婚できる可能性が高いでしょう。この場合、法律で認められている「婚姻を継続し難い重大な事由」に当てはまると判断されると考えられるためです。

(3)借金をしている上に生活費を渡さない

借金をしているうえに、それが原因で生活費を家に入れないとなると、こちらも「婚姻を継続し難い重大な事由」に当てはまる可能性が高まります。事情を総合的に勘案した結果、「これでは結婚生活が送れないだろう」という状況に当てはまれば、裁判などを経て、離婚できる可能性が高まります。

3:夫のギャンブルなどの借金で離婚したら…お金はもらえる?

(1)財産分与はどうなる?

浪費やギャンブルなど、相手が自分のために作った借金は、財産分与の対象にはなりません。そのため、夫がつくった借金の返済義務を妻が負うことはありません。

(2)養育費はもらえる?

子どもがいる場合には、借金を理由に離婚をしても、養育費を請求できます。ただし、借金がある男性というのは、養育費の取り決めをしても「お金がない」といったことを理由に、支払いが滞るパターンが多いようです。

(3)慰謝料の相場は?

借金を理由に離婚をする場合、自分がこうむった精神的苦痛などへの償いとして慰謝料を請求する場合もあるでしょう。法的に、借金のある相手への慰謝料請求は可能です。しかし現実問題としては、お金のない相手から慰謝料を支払ってもらうのは難しい場合が多いです。

(4)公的援助はある?

ギャンブルなどの娯楽のために多額の借金を抱えても、基本的には公的な援助はありません。しかし、生活ができないほどお金がないということであれば、生活保護などを申請することは可能でしょう。

4:夫の借金は妻にも返済義務が発生する?

(1)発生する場合

夫の借金に対して、妻が「連帯保証人」になっている場合には、法律的に妻にも返済義務が生じます。

(2)発生しない場合

夫の借金が完全に夫個人のもので、個人的な使途のために借り入れたものであれば、妻には返済義務が生じないのが一般的です。

5:離婚しない!夫に借金を繰り返させない方法3つ

夫に借金が発覚しても「なんとかやり直したい」と考える妻も多いですよね。そこで、夫に借金を繰り返させない方法をご紹介します。

(1)クレジットカードを持たせない

借金をする夫の場合、クレジットカードのキャッシング枠を使ってしまうというパターンが多いようです。そのため、借金をさせないように、夫に一切クレジットカードを持たせないのも、ある程度の予防策になるでしょう。

(2)夫の収支を細かく管理する

夫が何にいくらのお金を使っているのか、細かなお金の収支を管理すると、それが抑止力となることも。生活を共にしていれば、出かける頻度や購入したものなどで、ある程度経済状況が見えてくるもの。それと、管理している収支がずれていたら、借金などをしている実情も見えていきます。

(3)債務整理をする

借金の額が膨大で、なおかつ返済の見通しも難しい場合には「債務整理」をするのも一案でしょう。債務整理をすると社会的な信用力はなくなりますが、新たな借金をすることができなくなります。

6:「夫の借金」が発覚したら理由もチェック

夫に借金が発覚すれば、ショックを受ける妻が多いですよね。もしも借金が判明した場合には、その理由も必ずチェックしましょう。

娯楽のための借金なのか、事業や生活のための借金なのか……など、借金をした目的によっても、今後の夫婦がとるべきスタンスは変わってきます。

また、借金の返済は長期にわたる場合がほとんどです。夫に借り入れた分だけの返済能力があるのか否かも、早い段階で見極めたほうがいいでしょう。