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母親が嫌いなのはなぜ?うまくいかない原因と心理、対処法まで

青木 エイミー

青木 エイミーA.Aoki

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目次

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1:母親は嫌い?好き?

母親の存在というのは大きいもの。いつも大きな愛情で包んでくれて、大人になってから、そのありがたみが理解できたという人も少なくないでしょう。しかし中には、そんな母親の存在を疎ましく感じたり、苦手意識をもってしまう人も少なくありません。

では、どのくらいの人がそういった嫌悪感情を抱いているのでしょうか。そこで今回『MENJOY』では、20~30代の男女500名を対象に、独自のアンケート調査を実施。「母親のことは好きですか?」という質問をしてみました。結果は以下のとおりです。

好き・・・378人(76%)

好きではない・・・122人(24%)

およそ4人にひとりが、母親のことを「好きではない」と答えています。少数派ではりありますが、20〜30代という成人した大人の数として考えると、決して少なくない数ですよね。

なぜ母親のことを嫌いになってしまう人がいるのか、その原因などを調べてみました。。

2:母親が嫌いな子供、娘・息子の心理3つ

ここからは筆者周辺にいる「母親が嫌い」「母親のことが苦手」という人に、実際にその心理を聞いてみました。

(1)価値観が合わない

「母親とは価値観がまったく違うなと思います。自分の人生を自分なりに考えて進もうとしているのに、僕のことを理解してくれようとせず、自分の考えを押しつけるばかり。いつも一方通行で話し合いにもならないので、いつしか将来に関わることなどは、母親に話さなくなりました」(Aさん・19歳男性)

(2)親の常識や理想を押しつけないでほしい

「誰かが、“常識は育つ過程で築き上げてきた偏見の数”だといいましたが、まさしくそのとおりだと私は思います。“娘ならこうあるべき”とか“こういう道に進むべき”とか、自分の中の常識をさも当然のように押しつける母親の態度が嫌いです」(Nさん・23歳女性)

(3)子どもは親の道具ではない

「私は大学受験期に、この大学じゃないと認めないといわれました。たしかに、学費を支払ってもらう以上、なるべく親の意向に添いたいとは思います。でも、その理由が“周りに自慢するため”だったので、やる気をなくしてしまいました。私は親の道具じゃないって、心の中で思いましたね」(Wさん・25歳女性)

3:母親が嫌いになるのはなぜ?原因5つ

(1)愛情が足りない

 

例えば、母親がドライな性格だと、「子供といえども他人」という考え方になり、幼少期から他の子供と比べて、母親の愛情が少ないと感じることもあるでしょう。または、愛情表現が「母親自身に向けられた自己愛」だと感じて、自分への愛情が足りないと感じることも。こうした愛情不足は、大人になっても拭い去ることができず、嫌いという感情につながりやすいです。

(2)過干渉

子供であれば、ある程度は母親の庇護のもとで成長していくもの。しかし大人になるにつれ、その手を離れていくことで、自覚が生まれます。これが、過干渉タイプの母親の場合、束縛するような行動につながったり、何にでも口出しをして、自立を妨げることにも。これを煩わしいと思う気持ちから、嫌いになってしまうのでしょう。

(3)尊敬できない

子供というのは、大人の発言をよく聞いています。例えば、自分はお酒やタバコを好きに楽しんでいるにもかかわらず、子供にお菓子を制限したり、自分ばかりが勉強をさせられているように感じてしまったり。

「どうして母親はよくて自分はダメなんだろう」という疑問に対して「大人だから」と逃げてしまうと、子供から尊敬されないことに繋がる可能性も。それが、大人になってからの嫌悪感に変わることも。

(4)自分を自己実現の道具に使う

「自分がこうだったから、あなたには同じ思いをしてほしくない」という母親がいます。しかし子供からしたら、「母親のようになりたい」と無意識で思っていることも。そうすると、「自分の目的のために、道具として使われている」と感じてしまうのです。それが子供のことを思ってのことであっても、気持ちが伝わらなければ、マイナス感情のもとに。

(5)人と比べたがる

成長過程で、きょうだいと比べられて育ったり、友達と比較され続けてくると、それがトラウマになってしまうことも。そういう相対評価しかしてもらえないことに不満を感じたり、自分自身も、友達の母親と比べてマイナスな部分ばかりに目を向けるようになり、それが「嫌い」という思いに変化していくのです。

4:母親が嫌いなときの対処法4つ

母親が嫌で嫌で仕方なくても、家族である以上、縁を切らない限りは、一緒に過ごしたり、連絡を取ったりしなければなりません。うまく付き合っていく方法をご紹介します。

(1)ひとり暮らしを始める

経済的に余裕がある場合には、親と物理的に距離を取るのもひとつです。親の庇護のもとで暮らすよりも、大変なことは多いことでしょう。しかし、独立しているという状況が、心理的には余裕を生んでくれることも。そうすると母親との関係もフラットでいられるでしょう。

(2)感情的にならない

ガミガミいわれるのがつらい、言い合いになってしまう、などの不満を抱えている人も少なくないでしょう。自分まで感情的になると火に油となって、いいことはひとつもありません。アンガーマネジメントをして、グッと我慢するのも対処法のひとつです。

(3)ひとりの人間として見てみる

親として見るからこそ、「親なのに」「大人のくせに」と反感をもってしまいがち。でもそれは、子供が親に求める理想や期待に過ぎません。親ではなく、ひとりの人としてみると「大人だって完璧じゃないし、失敗することもたしかにある」と、違う考え方ができるかもしれません。

(4)父親を味方にする

母親だけに不満がある場合は、父親になんとなくソリが合わないことを伝えておくと、うまく間に入って立ち回ってもらえるかもしれません。しかし、父親にとって母親はパートナーでもありますから、父親を傷つけない言葉選びをするよう気をつけましょう。

5:まとめ

親といっても、自分自身と同じ、ひとりの人間です。日々つらいこともあるでしょうし、無意識に子供に当たってしまうこともあれば、子供をあてにしてしまうこともあるでしょう。

関係がうまくいっていなくても、どこかで折り合いをつけて、うまく歩み寄っていくことができればいいですね。