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「返信」の正しい使い方は?例文つきでシチュエーション別に解説

水野 文也

水野 文也F.Mizuno

目次

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1:そもそも「返信」の意味とは?

「返信」という言葉は、意識せずに使っていると思いますが、そもそもの意味は返事の手紙やメールを送ること。往復はがきでは、送る方が「往信用」、返す方が「返信用」となっており、返事は「返信用」で出します。

「返信」の「返」は返すこと。「信」は信じるという意味がありますが、「文字や図を使った昔の通信手段」を意味する「電信」からきています。

2:「ご返信」は尊敬語・謙譲語としても使える?

「返信」をビジネスシーンで最も使うのが「ご」を付けた「ご返信」だと思います。友だちどうしのやり取りなどでは、相手に「ご返信ください」などとやると珍妙な空気が流れそうですが、取引先などに返事を求める場合など、自然に使われる表現でしょう。

さて、この「ご」は、敬語を表す接頭語。尊敬語または謙譲語のどちらにも当てはまるため、「尊敬語」として目上の人の行為に対しても、また、「謙譲語」として目上の人に対する自分の行為に対しても、いずれも使えることになります。

3:【例文つき】「返信」の使い方5つ

(1)返信をお願いしたいときの表現

返信をお願いする場合や相手が目上の人の場合、「返信してください」「返信待っています」とするのは、上から目線のようになってしまうため失礼。ここは「ご返信」とするだけで、ニュアンスが変わってきます。ビジネスでは「幸いです」「お願いいたします」などの言葉を添えて、丁寧に依頼するようにしましょう。

ご返信ください

ご返信いただければ幸いです

ご返信お願いいたします

ご返信賜りますようお願いします

(2)返信の催促や促したいときの表現

気持ちの上では、すぐに返事が欲しい場合でも「至急、ご返信ください」のような催促が前面に出るような表現は、よほど親しい間柄でもない限り避けましょう。

さりげなく、相手に「返事が欲しい」というのが伝わるような丁寧な言葉を添えて表現しましょう。「お待ち申し上げます」というのは定番ですね。

ご返信をお待ち申し上げます

ご返信いただきたく存じます

ご返信いただけますようお願いします

ご返信のほど何卒よろしくお願いいたします

(3)返信不要を伝えるときの表現

「返信不要」というストレートな表現は、確かにそうなのですが、好ましくありません。やはり、ここも丁寧に。さらに、不要に理由も加えるといいかもしれません。忙しい相手に気を遣っている。というのが伝わるようにしましょう。

ご返信をいただくには及びません

ご返信はお気遣いなく

ご返信はお気にされませんように

ご返信は無用にお願いします

(4)返信が遅れたときの謝罪表現

これ、結構です。相手が返信を待っている場合、遅くなればなるほど、あなたの印象は悪くなるでしょう。しっかりと謝罪をすることが重要です。

ご返信が遅くなってしまい申し訳ありません

ご返信が遅くなり申し訳ございませんでした

ご返信が遅くなってしまったことについては深くお詫び申し上げます

ご返信の遅れましたことを重ねてお詫び申し上げます

(5)相手からの返信にお礼を伝える表現

とくに表現に小細工は要りません。感謝の気持ちが伝わるように、以下に挙げた表現を参考にして下さい。

ご返信ありがとうございます

ご返信感謝いたします

ご返信恐縮いたします

ご返信御礼申し上げます

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4:「返信」の英語表現

(1)「返信ありがとう」を英語で言うと?

英語では、尊敬語・謙譲語といったニュアンスはありませんので、「返信」をそのまま訳した言葉を使います。

具体的には「reply」「respond」など。「answer」でもOK。例えば「返信ありがとう」は「Thank you for your reply.」となります。敬語がないぶん、「very much」や「 kind」を付けて、丁寧な表現にすることができます。

(2)「返信遅れてすみません」を英語で言うと?

「返信が遅れてすみません」は「I apologize for my late reply.」となります。なお、「返信不要」は「no reply needed」「no response necessary」などを使用します。

5:メールやLINEの返信に関するマナー

今さらながらと思うかもしれませんが、返信のマナーを以下に記します。

(1)受け取ったら必ず返信する

返事は基本! LINEの場合など「既読」がついて、何らアクションがないと「スルー」されたと思って、相手は気を悪くするかもしれません。

(2)時間を要する案件でも早めに返信する

ビジネスメールなどでは、社内で検討が必要なものなど即答が難しいものもあるでしょう。それでも、何日も返信を引き延ばしてはNG。遅くても翌日中には返信。返事が難しい場合でも、「もう少しお待ちください」と連絡だけでもしておきたいものです。

(3)ビジネスメールは相手の営業時間内に

当日、返信を出しても、夜では相手が読むのは翌朝で、1日遅れと一緒。相手の営業時間内で出しましょう。

(4)件名の「Re:」は消さない

メールの場合、返事を書く際には件名に「Re:」が入ります。何となく、これをそのまま送ると失礼になるような気もしますが、これがあることによって、相手は返信がきたと認識するので、そのままにするのがベスト。できれば、元の件名もそのままにすれば、何の件か相手もひと目で認識できます。ただ、何度もやり取りし「Re:」だらけになると美しくありません。その場合、ひとつだけ残して削除しましょう。

(5)自分が「CC」のときの返事は要らない

CCとは「Carbon Copy」の略。本来、宛先は別で、情報共有のために送られてきたのです。この場合、内容を把握すればいいので、返信は必要ありません。返信する場合は、他のCCは残して返信します。

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6:まとめ

メールって、返事を必ず送らないと失礼かも……。互いがそう思って、延々と続いてしまうことがありますよね。そのようなとき、筆者は、夜なら「おやすみなさい」をさりげなく入れて終了させることがあります。さて、みなさんはいかがでしょうか。