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妙齢って何歳のこと?正しい意味と女性の年齢を表す言葉のおさらい

水野 文也

水野 文也F.Mizuno

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目次

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1:妙齢とは何歳だと思いますか?

「妙齢」を解説する前に、世間では「妙齢の女性」と聞いて、何歳ぐらいを連想するものなのか、調べてみました。『MENJOY』が男女500人を対象に行った独自のアンケート調査の結果は、以下のとおりです。

10代・・・28人

20~23歳・・・ 68人

24~27歳・・・136人

28~30歳・・・122人

31~35歳・・・76人

36~40歳・・・42人

41~45歳・・・13人

46~50歳・・・13人

回答が多く集まったのは、20代半ばから後半にかけて。世の中的には、20代後半を「妙齢」と認識している人が多いようです。

2:間違いも多い!妙齢の正しい意味

(1)妙齢の意味

では、まずは言葉の意味を辞書で調べてみましょう。

「妙齢(みょうれい)」

若い年ごろ。特に、女性の若い年ごろ。妙年。

(デジタル大辞泉・小学館)

分解して「妙」の字の意味を考えると、「非常に優れている」、つまりとても美しい、という意味があるほか、「つくり」と「へん」で分解すると「少女」に。つまり、「若くて美しい女性」となり、さらに意訳すれば「結婚適齢期の女性」を指す言葉といえるかもしれません。

ただ、女性の社会進出が進んで、生き生きと活躍する素敵な女性が増え、晩婚化など社会の変革が進んでいることをふまえれば、「妙齢」といわれる年代は上がっていると考えることもできます。そう、「妙齢」の言葉自体には明確な年齢の定義はないのです。

一方、言葉の意味から、男性には使わない言葉です。若いイケメン男性に「妙齢の男性」などと言うと、教養を疑われてしまうので、おふざけの場でもない限り、使わないようにしましょう。

(2)妙齢の対義語・類語

対義語としてまず浮かぶのは「高齢」でしょう。人生100歳時代といっても、ご高齢のご婦人を結婚適齢期というのは難があります。

さらに、若過ぎても「妙齢」とはいわないので「幼女」も対義語に該当するでしょう。一方、上述したとおり「妙齢」は男性には使わないため、「男盛り」という言葉も対義語といえます。「熟女」という言葉もありますが、これは正直、判断に迷うところではないでしょうか。

類語としては「女盛り」「娘盛り」のほか、少し堅苦しい表現ですが「芳紀(ほうき)」という言葉もあります。

(3)妙齢を英語でいうと?

この手の言葉を英訳する際に思うのが、日本語には回りくどい独特な表現が多いということです。

「妙齢」という言葉の意味からすると、「花盛りの」という意味の「blooming」や、「年ごろの」という意味の「nubile」という単語が挙げられます。しかし、ストレートに「結婚適齢期の女性」というニュアンスで伝えるなら「a woman of marriageable age」でいいかもしれません。

また、単に「若い女性」ということで「a young lady」としても、言いたいことは伝わると思います。

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3:妙齢以外にも!女性の年齢を表す表現

(1)おばさん

「おばさん」と呼ぶのは何歳ぐらいからでしょう。改めて考えると、難しいことだと感じます。ネット上で見かけたアンケート調査によればは、30代から、アラフォーの40歳前後から、という答えが多いようですが、そう呼ぶ人の年齢にもよるでしょう。

例えば、小さい子どもからすれば、20代でも十分に「おばさん」でしょうし、女子大生からみれば、30歳前後の女性は「お姉さん」となります。筆者の年齢からすれば、アラフォーぐらいの人では「おばさん」とは表現できません(笑)。

ただ、確実にいえるのは、「おばさん」と呼ぶ基準には、見た目が大きく関わってくること。「美魔女」といわれる高齢できれいな人を「おばさん」と呼ぶのは憚られます。

若くても、身だしなみに無頓着で「おばさん、おばさん」している風体ならば、そう呼ばれることもあるのではないでしょうか。個々人の見た目が大きく関わる表現だと考えられます。

(2)うら若い

「うら若い」の「うら」とは「末」を意味する言葉。木の幹や枝の先端を指すので、芽吹く様子から「初々しい」「若々しい」という表現で使われるようになりました。「うら若き乙女」というのが定番フレーズですが、男性に使用しても誤用ではありません。

これも「妙齢」と同じく、明確な年齢の基準はありません。具体的に何歳とするのは「妙齢」と同様に難解な言葉です。もっている意味から「妙齢」と同様の年齢層と指す感じとなりますが、絶対的な「若さ」を表すなら、現在では「妙齢」よりもやや若めの年齢に使う言葉といえそうです。

(3)中年

「中年」というと、いかにも、くたびれたイメージがわいてしまうので、最近では「ミドル」と表現することが多いようです。

何歳ぐらいかということですが、日本人の平均寿命が70代だったころは、30~40代を指す言葉でした。それが、今や人生100年時代といわれるようになり平均寿命が80代となったことで、「中年」は40~50代を指すのではないでしょうか。

40歳はまだ若い……感覚的にはそうでしょうが、科学的にみれば、人生の折り返し地点、立派な「中年」です。その意味では、比較的明確に年齢層を示せる言葉といえるでしょう。

(4)年配

「年配の男性」「年配の女性」などと表現することが多いのですが、イメージでは60代、70代くらいを指すのが一般的なのではないでしょうか。

ただし、言葉としては、「相当の年齢」のほか「年ごろ」や「年上」という意味があるので、一概に年齢を示す言葉とはいえません。たとえば、20代同士が、お互いの年がわかったとき、「あなた同年配だったのね!」と使うこともあります。

(5)初老

老人の域に入りかけた年ごろをさし、もともとは40歳の異称という意味も。また「中年」と同じで、時代が移って平均寿命が延びるにつれ、対象となる年齢層が上昇した言葉です。そして、人生50年、60年といわれた時代は、40代でも「初老」と呼ばれることがありました。

かつては、還暦を迎えると立派な「老人」の扱いでしたが、今は「初老」というと60代くらいを指すのではないでしょうか。表現の仕方も「中年」の「ミドル」に対して、「初老」や「老人」ではなく「シニア」という言葉を使うようになりました。

あいまいさを解消するために、WHO(世界保健機構)の定義をもち出します。それによると、シニアは65歳以上。さらに、65歳~74歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者としています。

それに従えば、還暦となる60歳前後、いわゆる「アラカン」の人を初老と呼ぶのは失礼かもしれません。WHOの定義に従えば、60代後半が該当するような感じがします。

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4:まとめ

ちょっとした失言が、ハラスメントと糾弾される時代。一般的な褒め言葉であっても、相手の立場によっては、逆効果になってしまうことも多いと思います。この手の言葉は、使うときに気をつけないといけないと、改めて感じました。

仕事で、女性に年齢を聞かねばならないときがあります。たいていは「失礼ですが」と前置きして、恐縮しながら聞くことがほとんど。あと、お店の店員さんでいかにも「ご高齢」と思われる人に対しては、「お姉さん」「おかあさん」と声をかけるようにしています(笑)。