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結婚式の招待状の書き方は?そのまま使える文例と押さえるべきマナー
松田優Y.Matsuda
1:結婚式の招待状の返信マナーって知ってる?
結婚式の招待状の書き方にはマナーがあります。自分ではていねいに書いたつもりでも、実はNGマナーになっていることも……。幸せなタイミングに水を差さないよう、結婚式の招待状の返信マナーをおさらいしておきましょう。
2:結婚式の招待状の書き方マナー&文例5つ
結婚式の招待状に返信するときは、メッセージ欄やハガキの空白部分に、簡単なメッセージを書き添えます。区切り・終わりを連想させる句読点は、結婚をお祝いするメッセージでは使いません。
これらのマナーをふまえて、相手との関係別の文例を見ていきましょう。
(1)親しい友人の場合
親しい友人の場合、多少くだけた表現でも問題ありません。ただし、くだけすぎたり、相手をからかったりするなどの失礼にあたる表現は避けましょう。表現に不安があれば、敬語で書いたほうが無難です。
敬語の場合の例文は、このようになります。
ご結婚おめでとうございます
慶んで出席させていただきます
●●ちゃんの晴れ姿を楽しみにしています
くだけた表現の場合の例文は、このようになります。
ご結婚おめでとう!
結婚式まで慌ただしいと思うけれど体には気をつけてね
(2)きょうだい・親戚の場合
相手が自分のきょうだいや親戚であれば、くだけた表現で書いてもかまいません。無理にていねいな敬語を使う必要もないので、メッセージも書きやすいでしょう。
敬語の場合の例文は、このようになります。
結婚おめでとうございます
これで●●くんも一人前ですね
おふたりで幸せな家庭を築いてください
くだけた表現の場合の例文は、このようになります。
結婚おめでとう
●●の晴れ姿を家族一同楽しみにしています
末永くお幸せに!
(3)上司・先輩など目上の人の場合
上司や先輩など、相手が目上の人の場合は、特にていねいな表現を心がけましょう。無理に難解な言葉を使わなくとも、一般的な敬語で書けば問題ありません。
基本的な文例は、このようになります。
ご結婚おめでとうございます
慶んで出席させていただきます
おふたりのご多幸をお祈り申し上げます
仲がいい先輩に対する文例
ご結婚おめでとうございます
お招きいただき光栄です
●●さんの晴れ姿を見られるのを楽しみにしています
(4)勤務先の同僚の場合
勤務先の同僚の場合、基本的には敬語が望ましいですが、仲がよければ若干くだけた表現もいいでしょう。仕事で協力しあう仲間の人生の門出を、ストレートにお祝いしてあげてください。
敬語の場合の例文は、このようになります。
ご結婚おめでとうございます
仕事も家庭も充実している●●さんの晴れ姿を、楽しみにしています
仲がいい同僚の場合の例文は、このようになります。
●●さん 結婚おめでとう!
仕事でも家庭でも末永い幸せを祈っています
(5)後輩や部下の場合
後輩や部下であっても、先述した同僚へのメッセージと同じです。敬語で書くのが基本ですが、日頃から仲がいい後輩や部下であれば、若干くだけていてもOK。
敬語の場合の例文は、このようになります。
ご結婚おめでとうございます
お招きいただけて光栄です
おふたりの晴れ姿を楽しみにしています
くだけた表現の場合の例文は、このようになります。
●●さん 結婚おめでとう!
これからはふたりで支え合って
幸せな家庭を築いてね
3:いつまでに出す?封筒は?結婚式の招待状で押さえておくべきマナー5つ
メッセージだけではなく、返信ハガキの出し方にもマナーがあります。とくに重要な5つのマナーを、一緒におさらいしておきましょう。
(1)出席は遅くても1週間以内、欠席は1週間後を目安に返信する
出席の返信は、2日~3日以内に出すのがベスト。遅くても、1週間以内には必ず出しましょう。
結婚式の手配をする新郎新婦は、招待状の返信でゲストの人数を確認します。席次・料理・引き出物の準備に必要な情報なので、返信が遅いと迷惑になってしまいます。
逆に、欠席の返信は1週間後を目安に出すのがマナーです。欠席の返信が早すぎると、出席の検討すらしていないと思われてしまう可能性も。ただし、返信が遅すぎてもいけないので、1週間後に出すことを意識しましょう。
(2)ハガキに書かれている敬称を修正する
結婚式の返信ハガキには、「御住所」や「御芳名」という表現が使われています。「御」や「御芳」はゲストに向けられた敬称なので、定規を使って二重線、あるいは「寿」という字で消しましょう。「ご出席」と「ご欠席」の「ご」も消します。
返信ハガキの表面には、新郎新婦の名前の下に「行」と書かれています。これも二重線で消して、「様」と書き添えましょう。
(3)連名で招待された場合は出席者全員の名前を書く
例えば、夫婦などで連名で招待状が届いた場合、「御芳名」の欄には連名を記入します。「苗字 夫の名前・妻の名前」というように、相手にわかりやすく書きましょう。
夫婦連名で招待されたけれど、どちらかの都合が悪いのであれば、出席として返信します。そして、メッセージ欄には、簡単な理由を説明しつつ、ひとりで出席することを書き添えます。
出産間近、ほかの人の冠婚葬祭と被っている、仕事が忙しいなど、わざわざ説明する必要はありません。「やむをえない事情により 夫 ○○のみ出席させていただきます」とだけ書けばOKです。
(4)黒のインクできれいに書く
結婚式の招待状は、黒のインクで、毛筆か万年筆で書くのが望ましいとされていますが、筆ペンで書いても問題ありません。筆ペンできれいに書けなければ、普通のボールペンでもOKです。筆で書かれているかよりも、読みやすい字で書かれているかが重要です。
ペンは自分が書きやすいもので大丈夫ですが、インクは黒が原則です。ネイビーやダークグリーンはギリギリOKといえますが、正式とはいえません。また、グレーは弔事など不幸な場面で使うものなので、これだけは絶対に避けてください。
(5)返信ハガキは封筒に入れなくてもOK
「結婚式の招待状の返信ハガキって、封筒に入れないといけないの?」という声も聞かれます。返信ハガキは、そのままの状態で郵送されることを想定してつくられているケースが多いので、わざわざ封筒を用意する必要はありません。
「郵便事故で届かないのが不安……」「水溶性インクのペンで書いてしまった」など、ポストに入れたくない理由があれば、最寄りの郵便局へ直接もっていきましょう。
4:まとめ
最近では、結婚式そのものが少なくなっているといわれていますが、結婚式の招待状の書き方を覚えておいて損はありません。出席するにしてもしないにしても、晴れの日の正しいマナーは後世にも伝えていきたいですよね。