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仕事観とは?いろいろな仕事観を知って自分にピッタリなものを見つけよう

平松隆円

平松隆円R.Hiramatsu

目次

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1:仕事観とは?

仕事観とは、簡単に言えば仕事の意義や価値づけ、目的など、仕事に対する考えのことです。よく似た言葉に、職業観というのもあります。仕事観にしても職業観にしても、基本的には「一体どうして働くのか?」とか、「なぜその仕事がしたいのか?」という自分の考えをしっかりともつことが大事です。

もちろん誰だって、仕事をするのは生活を維持する収入を得るためであることは間違いありません。よほど、実家が資産家で働かなくていいということでもなければ、みんな生きていくために働きます。

ですが、収入のことだけを考えて仕事をする人は多くはありません。個性を発揮したいとか、社会の中で何か役に立ちたいとか、そんなことを考えて自分に合いそうな仕事を選択しているのではないでしょうか。

2:いろいろな仕事観5つ

ここでは、いろいろな仕事観について考えていきましょう。とは言え、仕事の数は多種多様。仕事から仕事観を考えていくとキリがありませんよね。そこで、よく学生たちが就職活動をしている中で、「なぜ、その仕事(企業)を選んだのか?」という答えを紹介してみたいと思います。

(1)好きだから

「その仕事が好きだから」というのは、言い換えると好きなことを仕事にするということです。例えば、「絵を描くのが好きだからアニメーターやイラストレーターになる」という場合がこれにあてはまるでしょう。

好きなことを仕事にできる人は幸せでしょう。ですが、中には実際に働いてみると、「好きだからというだけはやっていけない」と、現実の厳しさに直面することもあるかもしれません。

(2)得意だから

好きなこととよく似た仕事観に「得意だから」というのがあります。好きだからと同様に、「絵を描くのが得意だからアニメーターやイラストレーターになる」「英語が得意だから通訳になる」という場合がこれにあてはまります。

ですが、「得意なこと」が「好きなこと」だとは限りませんよね。また、好きなこと同様に、働く前には得意だと思っていても、「社会に出たら上には上がいた」と思い知らされる場合もあるでしょう。

(3)誰かの役に立ちたいから

このあたりから、いわゆる仕事観っぽくなってきます。「困っている人の役に立ちたい」「社会をよりよくしていきたい」と思い、警察や消防などの公務員を目指したり、NGOやNPOで働きたいと考えたりする場合です。言い換えるなら「やりがい」かもしれません。

就職活動で学生もよく口にする言葉ですが、本当に思っていないと、「誰が」が不明確であったり、「どういうふうに役に立ちたいか」がはっきりしないことがけっこうあります。

(4)自分を成長させたいから

これも就職活動でよく口にする仕事観です。上昇志向があるという意味では悪くはないのですが、会社からすれば今のご時世、OJTにコストを費やすこともできず、できるなら即戦力となる人材を求めているので、「成長してからうちにこい」と思われてしまう危険性もあるでしょう。

(5)楽して稼ぎたいから

この仕事観がいいか悪いかの判断はさておき、「楽して稼ぎたい」という仕事観をもっている人もいます。休みが多い、時間給にしたときに収入が高いという基準で仕事を選ぶ場合です。も

ちろん誰だって、楽して稼げるならそんな仕事をしてみたいと思うでしょうが、なかなか世の中、そう甘くはいきませんよね。

3:仕事とは?という哲学的な問いに役立つ名言5つ

人は長い歴史の中で、みんな働いてきました。もちろん生きるために精一杯で、「仕事って何だろう」と考えるヒマなんてなかったという人たちもたくさんいました。ですが、長い歴史の中で、多くの人たちが「仕事とは何か」という思索にふけてきたのも事実です。

今でも語り継がれている仕事にまつわる名言を紹介します。

(1)之れを知る者は之れを好む者に如かず。 之れを好む者は之れを楽しむ者に如かず

孔子と弟子たちとの対話をまとめた「論語」の中の言葉です。誰だって、「この仕事に自分は向いていないんじゃないか」と思うことがあります。そんなときはたいてい、自分の能力や知識が足りないことに悩んでいるものです。

孔子は、そんなことで悩むより、まずは仕事を楽しもうと言っています。

(2)学は及ばざるが如くせよ。猶之を失わんことを恐れよ

これも「論語」からです。自分を成長させたいと思って仕事をしていても、日々の忙しさから成長させるヒマなんてなくなってしまうことがあるでしょう。

また、好きなことや得意なことは要領よくやれてしまうので、自分のスキルを磨かずにいつまでたっても同じことしかできないという人もいます。孔子は今に満足するのではなく、常に謙虚に学び続けなさいと言っています。

(3)もし今日が人生最後の日だとしたら、今やろうとしていることは本当に自分のやりたいことだろうか?

ウォルター・アイザックソンが書いた「Steve Jobs」の中にでてくる言葉です。英語だと「If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?」となります。これこそまさに「なぜ働くのか」「なぜその仕事をするのか」という仕事観を自問自答する言葉です。

(4)こけたら、立ちなはれ

経営の神様と言われる現Panasonicの創業者である松下幸之助氏の言葉です。「実践経営哲学」という本に出てきますが、言い換えるならば「七転び八起き」。

仕事で壁にぶつかることはあっても、だからと言って向いてないとか考えず、とにかくやるということの大事さを大阪弁で短く言い表しています。

(5)無理をするな

昭和初期に活躍した俳人・種田山頭火が日記の中で、「無理をするな、素直であれ」と書き残しています。まさに仕事で疲れたときに言ってほしい言葉かもしれません。無理をして仕事に取り組むと、疲れ切ってしまい、体も心もむしばまれてしまいます。

「どうして、その仕事をしているのか」を改めて考える機会を与えてくれる言葉でしょう。

4:面接で仕事観を聞かれたときの答え方のヒント3つ

学生の就職活動や社会人の転職活動などで、必ず聞かれると言っていい仕事観ですが、一体どんなふうに答えるのが正解なのでしょうか。

(1)チームを考える

採用面接で仕事観を聞くというのは、自分たちと価値観が一緒かどうかを調べるためです。つまり、一緒に働ける相手かどうかを見極めようとしています。そのため、仕事観で組織やチームを大事にする姿勢を示すことも必要でしょう。

(2)顧客との関わり方

どんな仕事でも、必ず顧客がいます。顧客というとイメージしづらいかもしれませんが、公務員だって市民や地域住民という顧客がいるわけです。

仕事を通じて、顧客にどんなサービスや商品を届けたいのか、それによって顧客とどんな関係を築きたいのか、顧客にどう感じてほしいのかなど、顧客との関わりを示すことが必要です。

(3)その仕事をしたい理由

そしていちばん大事なのは、「自分がどうしてその仕事をしたいのか」という理由です。必要以上に上手に言おうとか、言葉を飾るのではなく正直に、思いをぶつけたいところです。

5:まとめ

就職活動を通じて、誰しも一度は仕事観について考えたことはあるでしょう。仕事観は企業とのマッチングの問題だけではなく、自分がどう生きていきたいかにも関わります。「これまであまり深く考えたことがなかった」という人は、ぜひ一度ちゃんと考えてみてはどうでしょうか。