掲載
初詣は着物を着たい!お正月にぴったりな着物の柄や小物と寒さ対策のしかた
並木まきM.Namiki
目次
隠す1:初詣に着物を着たい!マナーやルールはある?
初詣はハレの場。なので、神社へ行くのに恥ずかしくない格好であれば、特別問題はありません。いわゆる茶会や冠婚葬祭などの「しきたり」のある場面とは異なり、「お出かけ着」の感覚で着物を選ぶことができるため、とても自由度が高いのです。
2:お正月に着る着物の選び方3つ
(1)20代なら振袖でもOK
成人式や卒業式のためにあつらえた振袖をもて余しているなら、初詣に着ていくのもおすすめ。振袖は、若い女性、特に未婚女性の正装にあたる着物。なので、もちろん初詣でも着ることができます。
(2)袴に合わせて、小振袖や中振袖でアクティブに
大きな神社へ行く場合、長い時間にわたって参道を歩くことになります。草履を履き慣れない女性ほど、そんな道中では足を傷めてしまいがち。
そこでおすすめなのが、袴に編み上げのブーツスタイルが似合う小振袖や中振袖といった、振袖よりも袖の短いタイプの着物です。洋装の雰囲気を取り入れたコーディネートで、自由に楽しみやすいでしょう。
(3)お祝い事や入学式・卒業式などでも使える万能な訪問着
淡い色合いで柄の入った訪問着は、冠婚式や入学・卒業式のような式典から、観劇まで対応できる万能な着物です。そのため、もちろん初詣でも着ることができます。
3:お正月にぴったりなおすすめの着物の柄3選
(1)華やかな小紋
小紋とは、反物全体に柄が入っているものです。花柄から幾何学模様のものまで、さまざまな種類があります。初詣の着物を選ぶ場合は、梅模様や老松模様など、おめでたい柄がおすすめです。
(2)手間のかかった紬
色のついた糸を編むことで模様を作っている紬は、一見すると素朴な風合いですが、その手間を知っている人にとっては垂涎の的です。大島紬や結城紬が代表的です。
(3)小物のアクセントが映える無地
冬の和装では防寒対策として、道中着といったコートのようなものや、ショールなどを合わせて着ることも多くありますよね。そのため、シンプルな無地の着物に、小物でアクセントをつけるのもすてきですよ。
4:お正月に使いたい着物に合う小物3つ
(1)簪(かんざし)
ヘアアクセサリーの簪は、和装にぜひ取り入れたいヘアアイテムです。髪の毛が短めでも、まとめることができる長さであればスッと刺すだけで使えます。
(2)縁起のいいデザインの帯どめ
七宝焼や陶器のもの、ガラス細工のものなど多くの種類がある帯どめは、小さいものでもおしゃれ上級者の雰囲気に。お正月におすすめなのは、縁起物や紅白のものです。小さな飾りだからこそ、ぜひ、自分らしさをアピールできるものを選んでみて。
(3)懐紙
食事の際に使用したりティッシュペーパーの代わりにもなったりする懐紙は、白一色だけでなく色付きのものなど、柄物もたくさんあります。着物の柄とコーディネートした懐紙を選べば、おしゃれ上級者!
5:着物で初詣に行くときの寒さ対策3つ
(1)肩がけのショールで襟元から防寒
着物の首元を温めるなら、マフラーのように襟元から肩、背中まで防寒できるショールがベターです。和装以外にも合わせられるので1枚あると便利でしょう。ただし、初詣では殺生を想起させる毛皮のものは避けたほうが確実です。
(2)「貼るカイロ」で内側から防寒
寒い日には、襦袢の上や、足袋の上から貼るカイロを使用しましょう。ただし皮膚に近いところに貼ってしまうと、やけどの恐れがありますし、着付け後に取り出すことが難しいため、必ず布の上から、そして最高温度が60度程度の熱くなりすぎないものを選ぶといいでしょう。
また、着物の生地によってはカイロの粘着剤で傷んでしまうため、貼る位置も慎重に選びましょう。
(3)コート代わりの羽織でオシャレに防寒
着物の場合には、カーディガン的な位置づけの「羽織」が使いやすいです。コートとは異なり、室内で脱がなくても失礼にあたらないので、寒さ対策だけでなく利便性もバッチリですし、本当に「羽織るだけ」なので、簡単な防寒対策として使えます。
着物のアクセントにもしやすいので、着物とのコーディネートを優先して柄を自由に選んでも楽しいでしょう。
6:まとめ
「初詣に着物」と聞くと、マナーや伝統が難しそうだと思ってしまう人も少なくないですよね。けれど実際には、初詣へ着物で行くときのマナーやルールは、洋装で行くのと同じ感覚で大丈夫。
つまり、決して厳しくありません。新しい年のはじまりを、背筋がしゃんと伸びるような着物姿で過ごしてみるのも日本人らしいお正月の過ごし方ではないでしょうか。