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父子家庭が受けられる手当一覧!父子家庭の大変さとあるある
並木まきM.Namiki
目次
隠す1:父子家庭になる理由って?
やむを得ない事情によって「父子家庭」となり、子育てをしている男性も少なくありません。
離婚率も上がっている昨今、依然として母親のほうが親権や監護権をもつケースが多数ではありますが、もちろん男性が子どもを育てるケースも増えていると予想できます。また、妻との死別というケースもあるでしょう。
ただし、上述したとおり「離婚したら普通は母子家庭になる」という固定観念が世間にはあるため、「どうして父子家庭に?」という興味関心の対象にされてしまうという現実は、残念ながら現状では避けづらいのかもしれません。
2:父子家庭ももらえる!ひとり親家庭が得られる手当3つ
(1)児童扶養手当
ひとり親家庭の生活の安定と自立の促進に寄与し、児童の福祉の増進を図る事を目的として支給される手当。子どもが18歳に達した年度末まで支給される制度で、児童手当と両方もらう事が可能。
(2)住宅手当
20歳未満の子どもを養育しているケースで、家族で居住するための住宅を借りて、月額10,000円を超える家賃を払っているひとり親家庭を対象としている制度です。ただし自治体独自の制度であるため、全ての市区町村で適応されるわけではありません。
(3)医療費支援制度
18歳に達した年度末までの子どもが、支給要件のいずれか(市区町村によって異なる)に該当する場合、その子どもと父・母または養育者の医療費の自己負担分を助成。ただし、健康保険適用の医療費が対象となります。
3:何がいちばん大変なの?父子家庭がストレス…父子家庭の大変さ5つ
(1)母親代わりになれない
「父子家庭としてふたりの子どもを育てました。いちばん大変だったのは、なんだかんだいって、父親は母親代わりにはなれない点ですね。男性ということで、ママ同士のコミュニティーに参加するのも難しかったので、子育て中に学校などの情報が限られてしまいました。
また、子どもに対しても、“母親だったらどう接するのか”みたいなのがわからず、悩んだ時期もありました」(56歳男性/自営業)
(2)恋人を作りにくい
「友人がシングルファーザーとして子育て中です。離婚してからずっと彼女がいないので、女性を紹介しようとしたんですが、“子持ちだと、実際に付き合うのは大変だから、紹介しないでいいよ”と断られてしまいました。
子育てを最優先にしているので、恋人を作りにくいのでしょうね。理解してくれる女性も少ないようです」(36歳女性/ネイリスト)
(3)女の子のカラダがわからないことで悩んだ
「うちは女の子ひとりだったので、僕がひとりで子育てするときに大変だったのは、女の子の気持ちがわからないことでしたね。女友達などにアドバイスを求めたこともありましたけど、生理のこととか、どうすればいいんだっていう感じでした」(49歳男性/システム)
(4)子どもに「ママがいない」と言われるのがつらい
「子どもから“うちにはママがいないから……”っていわれるのがいちばんつらかったですね。うちは元妻が浮気をして、相手の男性と駆け落ちしちゃったんで、ある日突然、ママがいなくなったような感じで……。
子どもが18歳になったときに真実を教えましたけど、それまでは“ママ遠くに行っていて、帰ってこられない”と話していたので、嘘をついていることにも、罪悪感がありました」(50歳男性/飲食店経営)
(5)仕事で「男同士の付き合い」が制約される
「父子家庭だからってコンプレックスはないけれど、男同士だと、飲み屋とかキャバクラとか行って、仕事の関係者と親睦を深めるところがあるじゃないですか。
僕は、飲みに行ったりキャバクラに行ったりするくらいなら、家に帰って子どもと居たかったので、そういうのを一切断ってきました。
僕自身はなんてことないと思っていたけれど、まわりから“なんで行けないの?”と言われるのが、ちょっとイヤでしたね」(48歳男性/スポーツ)
4:母子家庭とは何が違う?父子家庭あるある5つ
(1)料理がうまくなる
父子家庭のパパたちは、仕事も家事もこなすため、だんだんと料理上手になる。子どものリクエストに応えて、いろいろな料理を作っているうちに、得意料理においては、プロ顔負けの腕前になっているシングルファーザーも少なくありません。
(2)再婚して「新しいママ」を迎えるべきか迷う
子どもの成長過程において「やっぱりママがいたほうがいいのかな」と感じることも多々あるもの。再婚して「新しいママ」を迎えるべきか迷うシングルファーザーも多いです。
(3)周囲から「親権」をとった理由を聞かれる
離婚して母親が子どもの親権をとるケースが多いために、シングルファーザーに対して「なんで親権をとったの?」と失礼な質問をしてくる人も珍しくありません。シングルマザーだと聞かれない人も多いので、シングルファーザーならではの“あるある”のひとつです。
(4)娘の気持ちがわからない
男手ひとつで女の子を育てていると、思春期を迎えた娘の複雑な乙女心など、女の子特有の心理を理解できずに、困ってしまうシングルファーザーは少なくありません。
(5)特殊な存在に見られてしまう
シングルファーザーが増えてきたとはいえ、シングルマザーに比べると、まだまだ少ない印象があるのも事実。そのため「シングルファーザーだ」と打ち明けると、特殊な存在に見られがちです。
5:父子家庭も母子家庭も「ひとり親家庭」として支援を受けられる
過去には、母子家庭と父子家庭で異なる公的制度もありました。しかし現在の公的制度においては、母子家庭でも父子家庭でも受けられる支援には、基本的には差異はありません。
昔に比べるとシングルファーザーも増えてきています。まだまだ十分とはいえないものの、シングルファーザーにもシングルマザー同様に、地域やコミュニティーで子育てを支援できる環境が整いつつあるのではないでしょうか。