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「マッチングサイトの出会い」って安全?ビジネスモデルから探る!
山根ゆずかY.Yamane
目次
隠す1:マッチングサイトの出会いって安全?
(1)どんな出会いにも多少のリスクはつきもの
友人Mちゃんはニューヨーク在住のバリキャリな女性。Mちゃんは会うたびに彼が変わっている、いわゆる恋愛体質なのですが、その出会いはもっぱらマッチングアプリだそう。
Mちゃん曰く、
「普通にコミュニケーション能力がある人なら、マッチングアプリを使っても変な人はすぐわかるはず。合コンや紹介で出会うのと何も変わらない。要は相手を見抜けるかどうかだから、出会いの方法はなんでも同じだよ」
とのこと。彼女の恋愛は国際色豊か。自分が属するコミュニティにとらわれず、様々なバックグラウンドの男性と出会えるのは、マッチングアプリ最大の魅力ですね。
(2)「無料」って逆に不安……どんなビジネスモデルなの?
まずひとつが「女性のみ無料であり、男性は有料」というケース。女性が多い場所さえ作れれば、あとは男が金を払ってでも寄ってくるということです。
そしてもうひとつがオプション料金。たとえば、無料のプランでは月に30人しか「いいね」を送れないけれど、オプション料金を支払えば「いいね」を無制限に送れるようになるなどです。
出会いへの欲求をうまく利用したビジネスモデルですね。
また利用者が増えると、そのアプリ内で広告を表示したいと考える企業が出てくるかもしれません。そのような広告収入もひとつの収益源になります。
2:やっぱりあった!マッチングサイトの出会いで起こり得るリスク10
(1)え、あなた誰? 会ったら別人
今の時代、写真はいかに盛るかが大切。それは男性だって同じです。
写真を見て、「ヤダ、すごいタイプ!」と思って会ってみたら、まったくの別人が現れたなんてこともマッチングアプリでの出会いならよくあること。
そんなハプニングも笑って流せるようになると、マッチングアプリを楽しめそうです。
(2)「勧誘」されちゃった?!
マッチングアプリに集まる人々は、必ずしも本気で恋愛をしたい人ばかりとは限りません。
楽しいデートの最後に、
「今度、大きなセミナーがあるんだけど一緒に行かない?」
なんて言われたら、ちょっと危険なサイン。スピリチュアルとうまい儲け話には十分気を付けましょう。
(3)エッチ目的すぎ
できるだけ手っ取り早く目的を達成したい。そう考える男性はあとを絶ちません。とくにマッチングアプリという出会いの場所の性質上、あからさまにその欲望を表現してくる男性もいるようです。
マッチングアプリを使う場合は、相手の勢いに流されない強い心が大切です。
(4)ごめん、話がつまらすぎるよ……
チャットでは盛り上がったのに、いざデートをしたら全然楽しくない! そんなことだって起こります。
会社の同僚だったり、友達の紹介だったりしないわけですから、彼の様子を前もってリサーチしておくこともできません。
会う前の期待はできる限り抑えておくのが得策です。
(5)仕事変えてる~!
プロフィールに書かれていた仕事がもはや過去のものになっているというケースも。嘘ではないかもしれませんが、ちゃんとアップデートしてほしいところ。
むしろ故意に行っているのだとしたら、信頼できませんね。早々に次に進みましょう。
(6)経営者ってピンキリですね……
職業が“経営者”である場合。
経営者は実に様々だという事を覚えておきましょう。社長と聞くとお金持ちなイメージを持ちがちですが必ずしもそういうわけではありません。
むしろ、社会的な信用を勝ち得ることができる経営者は、圧倒的に少ないものです。
(7)コミュニケーション能力ゼロ
チャットで話しをするのと、実際に顔を見て話しするのに必要なスキルは異なります。チャットでの会話が弾んだように思えても、実際に会ってみたら相手のコミュニケーション能力がゼロだったなんて場合もあるものです。
会う手間を減らすために、ビデオ通話をしてから実際に会うというのもアリかもしれません。
(8)ケチ
できるだけ費用をかけずにデートを済ませたい。そんな思惑が見え見えのデートは白けてしまいますよね。
会うからには、いい気持ちでデートを終えたいもの。男性からの心遣いが感じられないデートは最悪です。
(9)同時にほかの女性とも会ってる
まだ付き合ってない段階であれば、マッチングアプリを使ってほかの女性との出会いも模索している可能性は十分にあり得ます。
お互い共通の知り合いがおらず、社会的に属しているコミュニティも異なるとくれば、バレずに同時進行することも可能。
気になる相手なら、早めに釘を刺しておくとよいでしょう。
(10)マッチングアプリ中毒
マッチングアプリを使うと、簡単に女性と知り合える。そんな快感を覚えてしまった男性の中には、もう中毒とも呼べるほどのフリークエントユーザーも存在します。
この手の男性は、お付き合いが始まってからもマッチングアプリを手放せない」という事態に陥りかねないため、今までどれくらいの人数とマッチングアプリを通じでデートしたかを何気なく聞いてみるものいいでしょう。
3:マッチングサイトのビジネスモデルが知りたい!
(1)「出会い系」との違いは?
マッチングアプリは安全性に重点をおいているものが多いのが特徴です。たとえば、
1. Facebookのアカウントを保有していて、10人以上友達がいる
2. 通報や監視機能がある
などの機能が備わっています。また、登録に時間がかかるのが特徴で、そのぶん、ユーザーの素性をきちんと把握し、トラブルを防ごうとする運営者の意思が伝わってきます。
また、マッチングアプリなら使っても恥ずかしくないという意識的な問題もあり、マッチングアプリのユーザーは比較的レベルが高い場合が多いのも特徴です。
(2)どうして無料で使えるの?
まずは女性が無料でも、男性には課金するというケース。女性が多く集まる場所には、男性も必然的に集まってくるもの。彼らにとって多少の使用料は必要経費なのです。
また、もうひとつはオプション料金。基本プランでは使えない嬉しいオプションを用意し、課金します。たとえば、女の子に対し無制限に“いいね”を送ることができるオプションなどが該当します。
また、ある程度閲覧者が増えてくれば、広告収入も見込める可能性があります。この場合、支払うのは広告を掲載する側であり、アプリの利用者ではありません。
(3)マッチングアプリが山ほど……そんなに儲かるの?
2014年に100万人のユーザー数を突破した『Pairs』は、2016年には400万人までユーザー数が膨れ上がりました。マッチングアプリの市場規模は今後さらに拡大すると考えられています。
そんなおいしい市場、参入しない手はありません。
とはいえ、大々的に広告が打てる大手企業が強いのは言うまでもありません。大手企業のマッチングアプリなら、サポートも充実していてユーザーのスクリーニングもきちんとしているはず、というユーザー側の信頼も得やすいもの。
一方、新規参入を志す企業にとっては、大手にユーザーが集まりやすい状況の中、いかに新しいサービスを取り入れて差別化できるかが重要になってきます。とはいえ、なかなか参入障壁が高いのが現実のようです。
(4)安心できるアプリの見分け方は?
まずわかりやすいのが、「大手が運営しているアプリかどうか」ということ。
また、登録があまりに簡単なアプリは、ユーザーのスクリーニングができていない可能性が高いです。
(5)法律とかある?
出会い系サイト規制法(正式名称は「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」)という法律にのっとり、きちんとした事業を営む企業は、都道府県公安員会に届出をしています。
この届出をしているかどうかを確認するのも、安全なアプリであるかどうかを見極めるポイントです。
(6)どんな人が作ってるかもひとつの目安
大手企業もマッチングアプリ市場に数多く参入しています。逆に個人で作っているマッチングアプリも存在します。
大手企業のものであれば、年齢制限や届出など、マッチングアプリ運営に必要な安全性は確保されている可能性が非常に高く、安心です。
逆にプログラム方法さえ知っていれば簡単に作れてしまうアプリなだけに、個人でアプリの届出を行っているようなものは注意が必要です。
4:やっぱり凄い!? 海外のマッチングサイト
(1)Coffee meets bagel
「すべてを満たすあなたのベーグルを今日見つけてください」という、わかるようでわからないキャッチをサイトのトップに据えた『Coffee meets bagle』。
仕組みは、まず毎日正午までに男性ユーザーに対し21件の女性ユーザー(ベーグルと呼ばれる)の情報が送られてきます。その中から気に入った女性に“いいね”をして結果を待ちます。
そこで、『Coffee meets bagel』が、それぞれの女性ユーザーに対し“いいね”をした男性ユーザーの中から、その女性ユーザーの好みにもっとも合うであろう男性を精査し、女性ユーザーにお知らせします。
キーワードは“#LadiesChoice”。女性が選択するということですね。
(2)Tinder
あくまでSNSとしての存在意義を謳っている『Tinder』。出会いを見つけるのが主じゃないよ、という趣旨です。
とはいえ、出会いを求めてやってくる男女が多いのは言わずもがなで、筆者の友人も『Tinder』で日々出会いを探しています。
その友人は香港在住の香港人ですが、日本から旅行でやってくるTinderユーザーの日本人男性と遊びにいったりもするそうです。
(3)Happen
情熱の都、パリ生まれの『Happen』。すれ違いざまに
「今の人、素敵」
と思った相手と知り合えちゃうアプリです。実際に筆者の知人Mちゃんも利用しており、ニューヨークでは誰もが使っているとのこと。
日常で起こる偶然が出会いに繋がるなんて、ロマンティックな発想ですね。
5:日本だって負けてない!? 国内のマッチングサイト
【参考】
「婚活関連サービス市場予測2017」 2016 年度の婚活関連サービス市場を総括し、2017年度を予測 - 株式会社MYALL