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セカンドパートナー!「不倫未満」セカンドパートナーって法的にどうなの?

月島もんもん

月島もんもんM.Tsukishima

目次

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1:セカンドパートナーとは?

(1)友達以上、不倫未満のカップルが急増中!?

「セカンドパートナー」という名前を使っているかどうかは別として、「友達以上、不倫未満」の既婚者同士“カップル”(……というのか?)は増えているようですよ。

「友達」の定義はちょっと難しいですけど、「不倫」の定義は、法的には判例としてアウトになる基準が「肉体関係の有無」ですから。

「肉体関係がないなら、ただの友達だろ?」なんて筆者は思ってしまうのですが、本人たちはそういうつもりではないみたい。

(2)配偶者が公認していることも!?

「不倫ではないので、配偶者公認のことさえある!」……なんて記事も、「セカンドパートナー」でググると出てくるのですが、どうなんですかね?

まあ、夫婦生活のストレスは、ふたりの愛の力だけでは解消できない場合もあるので、「誰かなんとかしてくれ!」「外で発散してくれよ……」と思ってしまう気持ちは、わからないでもないですが。

「セックスしない」「不倫にはしない」っていうなら、「友達」でいいじゃん……。でも、そこになんか、そこはかとない情緒みたいなものを求めてしまうのが、日本人らしいというか、なんというか。

(3)不倫との違い

というわけで、世も末な感じの「セカンドパートナー」事情なんですが、不倫との違いは、「セックスの有無」。さすが法治国家日本! 法律はちゃんと守って遊ぼう! ……ってことなのかもしれませんが、「不倫」にはならなくても「不貞」にはなっちゃうんじゃないでしょうか。

肉体関係がない「プラトニック不倫」でも、妻が夫に拒まれる精神的苦痛と相手女性との付き合い方との間に因果関係があったと認められ、44万円の慰謝料が認められた有名なケースが実際にあります。

肉体関係が「不倫」、それに準ずるキスなどの行為が「不貞行為」ですが、それらの行為がなくても慰謝料請求がされたケースです。

【参考】知ると恐い!既婚者の恋愛「ウマミと闇」男性心理10&既婚者同士10

参考までに、以前に筆者が『Menjoy!』で執筆した『知ると恐い!既婚者の恋愛「ウマミと闇」男性心理10&既婚者同士10』からの抜粋です。

 

2:セカンドパートナーでキスはあり?なし?

(1)キスまでならありなの?

というわけで、「セカンドパートナー」は定義が難しいのですが、「法的に問題ない範囲での、既婚者の異性交遊」とするならば、キスは不倫ではないけれど「不貞行為」に当たるので、なし。

とはいえ「不貞行為」には刑事罰がないため(民事で慰謝料請求はできる)、リスクでいったら低めかも。

そのあたりでリスクと行為のバランスをとって、「キスまでならあり」としている人もいるかもしれませんね。「法定速度で走る奴なんていねぇだろ!」みたいなノリで。

(2)キスありカップルのエピソード

というわけで、誰かそういう好ましくないことしている人はいないかな……と探してみたところ、知人の既婚者であるライターが、どうにも仲良すぎな男性がいることを思い出しました。

ーー『Menjoy!』の取材なんですけど、レナさん(仮名)って、伊藤さん(仮名)と仲良すぎじゃないですか? どういう関係?

レナ:え、『Menjoy!』ですか? 勘弁してくださいよ。どうせぜんぜん仮名じゃない仮名つけるんでしょ。もうどうせだったら『FL〇SH』とかにしてくださいよ。

ーーそこまでスクープじゃないので。知名度的に。

レナ:どういう取材なんですか?

ーー「セカンドパートナー」って言って、法的にはセーフなんだけど友達以上な異性との関係があるそうです。あ、伊藤さんとはアウトかな……?

レナ:アウトじゃないですよ!

ーーぶっちゃけどこまでしたんですか? エッチしたでしょ?

レナ:してない、してない。

ーーでもキスしたって言ってましたよね(笑)? このまえLINEで。

レナ:ちょっとぉー! LINEは本当に勘弁してください。勝手に晒したら訴えますよ!

ーーキスしちゃった伊藤さん(仮名)とはどういう関係なんですか? エッチまではしてないですよね?

レナ:してないですよ! 不適切な関係ではないですっ。

 

3:セカンドパートナーでも肉体関係あり?

(1)男性は肉体関係を持ちたがる?

……埒(らち)があかないので、伊藤さん(仮名)にも話を聞いてみました。

ーー伊藤さん(仮名)、レナちゃん(仮名)とはどういう関係なんですか?

伊藤:あー。レナちゃんね。

ーーキスしちゃったんですよね?

伊藤:なんで知ってるの(笑)? キスはしたけど、「やっぱりダメ」と拒まれたんだよね。最悪。

ーーそのあとはなにもナシ?

伊藤:会えばキスまではさせてくれるけどね。こっちも意地になっちゃってさ。それ以上は“あえて”しないようにしてる。

ーー……ということは、ふたりは、いま流行りの「セカンドパートナー」ですかっ!?

伊藤:何それ?

ーーなんか「法的に問題ない範囲で、友達以上不倫未満」な関係を築く既婚者カップルのことらしいです。

伊藤:キスしたらダメじゃない(笑)?

ーーアウトですよね。不貞行為だから。

伊藤:でも「不倫未満」だからいいのかな〜。

ーーどうなんでしょうね? レナちゃん(仮名)とはそういう感じの関係ですか?

伊藤:まあ、お互い既婚者だけど。どうかね? 確かに友達以上ではある。不倫している意識もない!

ーー出たっ! セカンドパートナー!

伊藤:そうだったんですねぇー。でもエッチしちゃったらダメなのかな? しなければOK? するつもりあっても?

ーーこれレナちゃん(仮名)読みますよ(笑)?

伊藤:いいよ、いいよ。冗談だから。

ーーエッチしたい気持ちはあるんですね?

伊藤:腰をグイッと押さえつけて、思いっきりブチ込みたいです! ……なんちゃって。でも確かにエッチしたら、それで終わっちゃうというかね。今の関係性がさ。この一線を越えられない感が楽しいかな。今は。

ーーでもキスはしちゃった。

伊藤:挨拶みたいなもんでしょ! キスなんて!

ーーそういうキスなのかなぁ……?

伊藤:(笑)。

(2)肉体関係ありカップルのエピソード

セカンドパートナーでも「肉体関係あり」なことってあるのでしょうか? 定義を考えると、もはや「セカンドパートナー」と呼べない気がしますが……。

「浮気公認カップル」ってことですかね?

筆者の知人I氏は、完全に夫婦仲が崩壊しているのですが、お互いに「家庭を壊さないこと」を条件に、「浮気OK」だったことがあります。

もともとモテるI氏は、「浮気OK」という無敵モードを手に入れると、セカンドパートナーどころか、サード、フォース、フィフス……と、数多くの女性たちと交際状態になりました。

I氏、無双人生の始まりか……と思いきや、久しぶりに会うとどうにも浮かない表情。どうしたのか?と訪ねてみると、「真面目に付き合う女はひとりで十分……」と彼らしからぬ答えが。

どうやら、「セカンドパートナー」として交際して、エッチまでして……と付き合っていると、「で、奥さんとはいつ別れてくれるの?」と相手が「不倫よりも調子にのって(彼曰く)」しまうとのこと。

「クリスマスとかイベントごとには、熾烈な俺争奪戦になっちゃって、心底疲れた……」

などとムカつくことをのたまわっていましたよ。

 

4:セカンドパートナーは離婚事由になる?

セカンドパートナーは離婚事由になるのか? 『Menjoy!』ライターの中田綾美さんが弁護士法人みずほ中央法律事務所 弁護士 林誠吾先生に聞いてくれました。

中田:肉体関係のない“セカンドパートナー”は離婚事由として認められる可能性はあるのでしょうか?

林先生:配偶者以外の者と性的関係を結ぶことを民法上、“不貞行為”といいますが、セカンドパートナーが不貞行為に当たるかどうかが問題となります。

結論から申し上げると、離婚事由としては認められないものの、配偶者に対する不法行為責任(慰謝料を支払う義務など)は発生する可能性はあるでしょう。

不貞行為とひと口に言っても、“離婚事由”という文脈における不貞行為と、“不法行為責任”という文脈での不貞行為とは若干異なります。

まず、離婚事由になる不貞行為とは、(1)肉体関係に限る、と狭く解される傾向にあるため、いわゆる”セカンドパートナー(男女の親密な交際があるが、肉体関係はない)”の場合には、不貞行為が成立せず、離婚事由と認められないと考えられます。もっとも、この場合であっても「婚姻を継続しがたい重大な事由がある」として,民法770条1項5号による離婚が認められる可能性があることには注意すべきです。

他方で、配偶者に対する不法行為責任が発生する“不貞行為”は、(2)婚姻関係を侵害する可能性がある行為を広く指すという解釈がなされています。

このため、仮に肉体関係がなかったとしても、継続的にデートを重ねるなどして、夫婦の信頼関係を破壊するに足る関係があると認められれば、不貞行為があるとして不法行為責任が発生し、慰謝料を支払う義務を負う可能性はでてくるでしょう」

【取材協力】

弁護士法人みずほ中央法律事務所 弁護士 林誠吾

【取材者】

『Menjoy!』ライター 中田綾美

なるほど。まとめると、

・我々が使用している「不倫」という言葉=「離婚事由になる不貞行為」=「肉体関係に限る」と解される傾向=された場合「離婚できる可能性」

・我々が使用している「不貞」という言葉=「不法行為責任という文脈においての不貞行為」=継続的なデートなど、「婚姻関係を侵害する可能性がある行為」=された場合「慰謝料を請求できる可能性」

ということでしょうか。林先生、中田さん、ありがとうございました!

 

5:セカンドパートナーの実態

(1)セカンドパートナーが欲しい男性心理

「不倫にならないんだったら、デートとかちょっとしたいよね。エッチできなくてもいいよ。なんかこう、新しい女を口説いてドキドキする感じがほしいんだよ」タケル(仮名)/32歳

「奥さんは俺をコケにするようなことしか言わないから。確かに夫婦でいつまでもラブラブしてたら気持ち悪いけどさ。ひどいよね……。今さら不倫とかでドロドロしたくないけど、女性と特別な関係になって癒されたい気持ちはありますよ」ユウイチ(仮名)/34歳

(2)セカンドパートナーが欲しい女性心理

「夫以外の男性……。新しい男性と“女性として”向き合う自分っているじゃないですか? その自分が嫌いじゃないので、セカンドパートナーが欲しいですね。きっと夫くらいぐだぐだな関係になったら、すぐ別れちゃうだろうけど」ユミ(仮名)/35歳

「欲しいというか、そういう人います。相手がどう考えているのかはわかりませんが、最初は仕事の関係だったんですけど、だんだんと男性としても惹かれるようになって。デートみたいなことも、よくしていますね。“結婚しても、こういうの大事だよな〜”と考えるようになりました。

でも一線は越えないように気をつけています」レナ(仮名)/28歳

(3)セカンドパートナーとはどこで出会う?

セカンドパートナーとは、どこで出会うのが主流なんでしょうか? お互い既婚者ということで、なかなかそういう「出会い」はなさそうなんですが……そんなことはありません。

パパ友、ママ友、既婚者同士が知り合える「出会い系サービス」、そして職場。

「既婚者同士」という同じ境遇にいると、仲良くなるのも早い様子。

「どこで出会えるのかなぁ?」なんて思っちゃう人は、真っ当な人で、「セカンドパートナー」を作ってしまう人からすれば、「ここにも、そこにも、ほらあそこにも! どこにでもいるじゃない?」という印象なのです。

 

(4)セカンドパートナーとのデート

「肉体関係ナシ」のセカンドパートナー。どんなデートをしているのでしょう?

「昼が多いですね。既婚者同士ということで、夜は帰らなきゃだし。僕はあまり帰っていないですが。相手の女性もフリーランスなので、時間は昼でもとりやすいみたいですよ」伊藤さん(仮名)/男性/36歳

「普通に飲んだり、食事したり、映画観たり、ドライブしたり。仕事の延長……のつもりだったので、夫もふたりで会っていることは知っていますよ。私の心の中までは知らないでしょうけど」レナ(仮名)/女性/28歳

 

6:まとめ

いかがでしたか? 既婚者同士の「友達以上不倫未満」な関係セカンドパートナーについてご紹介しました。たまには息抜きやストレス解消も必要でしょうが、「もっとほかのことでもできるだろう……?」と筆者は感じてしまいました。