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「恩を仇で返す」ってどういう意味?そういうことをする人の特徴とエピソード
スザクカナトK.Suzaku
1:「恩を仇で返す」とは?意味と類語と英語での言い方
まずは「恩を仇で返す」の意味から紐解いていきましょう。
(1)意味
辞書に記されていたのは、以下の意味でした。
恩(おん)を仇(あだ)で返・す
恩返しをしないで、かえって恩人に害を与える。恩を仇で報ずる。「世話になった人に―・すようなことをする」
出典:デジタル大辞泉(小学館)
せっかくの好意や親切をしてもらったのにもかかわらず、してくれた人に失礼を働いたり、マイナスになるようなことをする行為を、「恩を仇で返す」というようです。
(2)類語
類語には、「恩知らず」「不義理」「裏切者」といった言葉が並びます。どれもあまりいい言葉とはいえません。
(3)英語での言い方
「恩を仇で返す」を英訳すると、「return evil for good」。直訳すると、「善意を悪意で返す」。より直接的な意味でわかりやすいですね。また「return a favor with harm」という表現もあるようです。
2:恩を仇で返す人の特徴7つ
できれば、恩を仇で返すような人に関わりたくないもの。特徴を知り、未然にトラブルを防ぎましょう。
(1)人に頼ってばかり
恩を仇で返す人の中には、人に頼ることは当たり前のことと考えている人が多いです。助けてもらってお礼を言わないことも多々あります。
人が何かしてくれることに対して、ありがたいという気持ちを持っていないことも多く、恩を受けたことを忘れがち。甘え上手で、手のひらを返すのも上手なのです。
(2)責任感がない
責任感がない恩知らずは、都合が悪くなるとすぐに責任転嫁します。恩人に対して責任をなすりつける人も少なくはありません。根拠のない自信ばかりで、言うことだけは一丁前。いざというときに仇を返されないように注意です。
(3)約束を守らない
恩を仇で返すような不義理な人は、人との約束も守らない傾向があります。大事なのはいつも自分なので、都合が悪ければ、約束をなかったことにしてしまうことも。
約束が守れないため、待ち合わせ時間に遅れたり、ドタキャンしたりすることも日常茶飯事。友人もどんどん離れていってしまいそうですね。
(4)連絡不精
平気で連絡を2日も3日も放置してしまう。自分の都合でしか連絡をしてこない人も、恩を仇で返してくる可能性あり。あなただけでなく、他の人にも同じように連絡不精なら、特に注意が必要です。
連絡を放置するのは、他人に対してあまり興味がない証拠。何か大切な連絡でも、気が向かなければ返信しないこともあります。いきなり連絡先を変える不義理をするのもこのタイプです。
(5)嘘つき
自分を守るために平気で嘘をつく人もいます。息をするように嘘をつくので、周囲から「嘘つき」だと警戒されていることも。見栄っ張りの虚勢張りも多いでしょう。
素直な人ほど、嘘つきに振り回されがち。会話の中にあまりにも矛盾があったり、不自然なことが頻発する人には注意。
(6)面倒くさがり
「面倒くさい」「だるい」などが口癖の面倒くさがりな人にも注意が必要です。面倒くさがりにとって、とにかく人生は面倒なことばかり。面倒を回避するためには、受けた恩を仇で返すことなど他愛ないこと……という人も。
(7)プライドが高い
プライドが高い人は、人のことを認められない傾向にあります。だからこそ、恩を受けたことさえ認めなくないのです。認めたくないあまりに、わざわざ攻撃してくることすらあります。プライドとは厄介なものですよね。
こういうタイプは、自分のプライドを守るために、誰彼構わず攻撃します。そこそこ頭がいい人も多いので、高度な嫌がらせをされることも。
3:恩を仇で返された具体的エピソード3つ
世の中には、恩を仇で返された経験がある人も数多くいます。そんな悲しいエピソードの数々を見ていきましょう。
(1)いじめられっ子がいじめっ子に
「中学生のときにいじめられていた子を助けたのですが、そうしたら自分に矛先が向きました。しかも、私が助けてあげた子までが、いじめに加わるように。今考えると、自分を守るためだったのでしょうが、当時は相当やるせなかったですね。軽い人間不信に陥りました」(Aさん・28歳女性/主婦)
いじめを止めるのは勇気がいること。助けてもらったのに、加害側に加わるなんて、無情の極みですよね。痛みを受けたことがあるのなら、その痛みを他の人には与えないようにする人が増えてほしいものです。
(2)仕事の責任をなすりつける同僚
「前の会社の同僚で、何かと頼ってくる女の子がいて、よく仕事を手伝ったり教えたりしていました。しかし、ある日やらなければいけない資料作りをその子が忘れていて問題になったとき、“Kさんがやってくれると言っていた”と、まさかの責任転嫁……。女の敵は女って、このことですね」(Kさん・35歳女性/会社員)
失敗は誰にでもあることです。しかし社会人にもなって、責任感がないのはいかがなものでしょうか。さらにその責任を人になすりつけるなんて卑怯ですよね。そのような嘘は、きっと誰かが見ているもの。いつか誰もが助けてくれなくなるでしょう。
(3)夢追い人の裏切り
「3年くらいお付き合いしていた彼は夢追い人で、私はそれを応援するつもりで、半ばヒモのような関係を続けていました。しかし彼は仕事が軌道にのったとたん、私のことを捨てて、別の女性と結婚してしまいました」(Mさん・32歳女性/会社員)
下積み時代を支えてくれた恋人を裏切り、他の女性と結婚するというのは、たまに芸能界などでも耳にするケースですよね。
4:まとめ
恩を仇で返す人は、優しい人や素直な人も平気で傷付けてしまいます。時にはトラウマを植え付けるほどの「仇」を返す人も。そんな不義理な人間には、関わらないが吉。できれば出会わないようにしたいものですね。