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警察用語の基礎知識!刑事ドラマにも登場するあの言葉の意味は?

深海雪

深海雪Y.Shinkai

目次

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1:警察用語ってたくさん知ってる?一般的に使われるようになった言葉も

警察用語とは、警察官同士での会話の中で使われている専門用語や隠語の総称で、一般では使われない言葉です。しかし、警察ドラマや小説などのエンターテインメントの影響もあり、一般の人にも広く知られているものも多いです。

例えば「シロ(無実)」「クロ(犯人)」「ホシ(犯人)」「ガセ(偽の証拠や情報)」などは、日常会話のなかでもたまに使用することがあるため、警察用語だと思ってなかった人もいるのではないでしょうか。

2:警察用語の基礎知識13選

(1)123

「いちにさん」「ひゃくにじゅうさん」「ワンツースリー」などいろいろな言い方がありますが、これは無線の照会センター番号。警察本部に、犯罪歴や自動車運転免許の有無など個人に関する情報を問い合わせするときに使うもので、例えば、「123よろしく」といえば、「犯罪歴を問い合わせて」という意味になります。

(2)パンダ

パンダは、パトカーのことを意味します。これは、パトカーの配色が白と黒だからということに由来。また「Police Car」の略で、「PC(ピーシー)」とも呼ばれています。ちなみに、警察署には、「Police Station」から「PS(ピーエス)」といった呼び方もあります。

(3)本店

本店(ホンテン)は警視庁(東京の警察)のこと。「桜田門」や「本庁」とも呼ばれます。また都道府県の警察本部のことを母屋(オモヤ)といい、公安警察のことは「公」の字から「ハム」と呼びます。

(4)臨場(りんじょう)

臨場とは、犯罪発生現場へ捜査に入ること、つまり初動捜査のことを言います。その現場は、現場(ゲンジョウ)といい、現場に到着したことを現着(ゲンチャク)といいます。「現着は何時になりますか?」と言えば、現地に到着する時間を聞かれているということ。これは、一般でも使っている人がいるかもしれません。

(5)マルタイ

マルタイは、マルヒ(被疑者)やマルガイ(被害者)とは違い、広い意味での捜査対象者という意味です。身辺保護が必要な対象者を示すこともありますし、捜査対象者を示す意味で使われることもあります。

(6)エス

エスは、SPY(スパイ)の頭文字の「S」に由来していて、内通者の意味。同じ意味で犬(イヌ)も使われます。また覚醒剤のことをスピード(speed)と呼ぶことから、覚醒剤のことを「S」という場合もあります。これも、芸能人の薬物ニュースなどで耳にしたことがあるかもしれません。

(7)タタキ

「タタキ」とは、強盗事件を意味します。これは昔、夜に「電報、電報」と怒鳴って戸を叩き開けさせる強盗がよくいたことが由来とのことです。また、不法侵入のことを「シコミ」ということも。これは、「忍び込み」から「ノビ」を取った言い方です。

(7)ラジオ

これは無銭飲食の意味。「無線」と「無銭」をかけているそうです。同じような用語として「フライパン」があり、これは恐喝を意味します。フライパンは「カツを揚げる」道具で、そこから、かつあげ(恐喝)となったとのこと。

(8)サンズイ

汚職事件のこと。「汚職」の「汚」の漢字がさんずいであることに由来しています。事件の種類を、最初の漢字の部首で表す警察用語はいくつかあり、「ウカンムリ」は窃盗事件、「ニンベン」は偽造事件、「ゴンベン」は詐欺師・詐欺事件などがあります。

(10)げそ痕(げそこん)

「げそ痕」は現場に残された足跡のこと。ちなみに「げそ」は、いかげそのことではなく、「下足」の略称です。また、残された足跡などから、容疑者などの身元を調査することを「洗う」といい、周辺を聞き込み調査することを「地取り(ジドリ)」といいます。

(11)うたう

「うたう」は自供するという意味です。同じ意味で「落ちる」や「ゲロ」も使われ、自供寸前のことを「半落ち(ハンオチ)」、全面的に自供することを「完落ち(カンオチ)」といいます。

(12)赤犬・赤馬

赤犬や赤馬は、炎の形が馬や犬に見えることから放火のことをいいます。他に赤の文字を使った警察用語に赤詐欺がありますが、これは炎とは関係がなく、結婚詐欺や結婚詐欺師のことをいいます。

(13)ばんかけ

ばんかけは職務質問という意味です。これは、相手にまず「こんばんは」と声をかけることに由来しています。ばんかけをして、怪しい人にはニンドウ(任意同行)して、それに抵抗する人にはコウボウ(公務執行妨害)でゲンコウ(現行犯逮捕)するのです。

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3:海外ドラマでよく聞く!警察用語を英語で言うと?3選

(1)10-4(ten four/オーケー・了解)

日本の無線でも使用している数字の暗号は、アメリカでも使用されています。これは「テンコード」と呼ばれ、10と他の数字の組み合わせでメッセージを作る方法です。

10-4(ten four)はオーケーや了解の意味です。ほかにも多数ありますが、10-20(ten twenty)は位置を示し、「What’s your 10-20?」で「あなたの位置はどこですか」という意味になります。

(2)Victim(被害者)/Suspect(容疑者)/Unsub(未知なる犯人)

刑事ドラマに欠かせない被害者、容疑者、犯人。英語では、被害者を「Victim」、容疑者を「Suspect」、犯人を「Unsub」と表すことが多いです。「Unsub」は、Unknown Subject(未知なる犯人)の略で、まだ犯人が特定されていないときに使います。また、それぞれ個人の名前がわかった時点で、名前呼びになるのが一般的。

(3)Hate-Crime(憎悪犯罪)

Hate-Crime(憎悪犯罪)とは、人種やセクシャリティー、宗教などに対する偏見が原因で、その対象となる人々や社会に対して憎悪や嫌悪感をもち、その対象者たちを攻撃して傷つけるという犯罪です。

4:まとめ

業界用語には、他業種の人たちからすると、おもしろく興味深く感じられるものが多いです。警察用語がわかれば、より刑事ドラマが楽しめるでしょう。紹介した用語以外もいろいろあるので、ぜひチェックしてみてください。