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オワコンとは?意味と令和のオワコン発表!日本企業がオワコンと言われる理由も
月島もんもんM.Tsukishima
1:オワコンとは?
(1)オワコンの意味
オワコンとは、「終わったコンテンツ」の略。一時はかなり人気となっていたものの、飽きられて、過去のものとなったコンテンツのことです。実際には完全に廃れたものを指すのではなく、「そんなのクズだよ」「もう古いよ」「語るに値しない」などいう意味で、ヤジ的に放たれることが多い表現です。
(2)言葉の発祥と同義語
もともとはアニメファンの間で使われていた言葉といわれています。例えば、アニメがヒットすると、映画化されたりドラマ化されたり、グッズ販売が行われたりと、さまざま展開されていきますが、人気がピークアウトすると、次第に人々の関心は薄れていくもの。
新しいアニメはどんどん放送されていくので、流行り廃りが早いもの。同義語としては「化石化する」など。一般的にいうと「時代遅れ」という意味ともいえるでしょう。
2:Youtuber・ゲームなど…令和のオワコンリスト10
ネットで「オワコン」と言われているものにはどんなものがあるのでしょうか。
(1)Facebook
有名なSNSとして人気があるFacebookですが、ネットでは「オワコン」と言われいます。Facebookは2004年に創業、日本で展開されたのは2008年。今から12年も前なので、最初がら利用していた人たちも年を重ね、中年を迎えているというわけです。
その下の若者層は、あまりFacebookは使わず、Instagramなどの新しいSNSを利用していることがため、オワコンだといわれているのでしょう。しかし世界を見渡せば、Googleも使わずに、「ネットのホーム画面はいつもFacebook」という場所もあるそうですよ。
(2)WiiU
2012年に任天堂から家庭用ゲーム機として発売されたWiiU。2017年に日本国内の生産が終了してしまい、本当に終わってしまったコンテンツに。しかし、2017年にNintendo Switchが発売されて人気を博しているので、これはこれで、という感じでしょう。
(3)個人ブログ
個人ブログもネットでは「オワコン」と言われているようです。しかし、完全にオワコンかといわれると、その判断はかなり難しいといえるでしょう。
大手企業の参入により、個人ブロガーがブログ収益を上げるのはかなり難しくなってしまったのは事実のようです。しかし、「総合的なものよりも専門性の高いもののほうがウケる」という流れもあり、戦略次第ではまだまだいけるという見方もできます。
(4)ゲームセンター
ゲームセンターという言葉自体、知らない若者もいるかもしれませんね。それこそがオワコンになってしまった証拠かもしれません。
まだ家庭用ゲーム機がなかったころは人気を博していたゲームセンター。しかし、ネットの普及によって家にいてもゲームができるようになってしまった現代では、若者がゲームをやりにわざわざゲームセンターに行くことは少なくなったと考えられます。現に、中高年の憩いの場となっているゲームセンターも多いですよね。
「ストリートファイター」などの格闘技の名作が生まれたり、日本初のプロゲーマーである梅原大吾さんを誕生させたのもゲームセンターなので、オワコンになってしまうのは寂しい気がします。
(5)格闘技ゲーム
ゲームセンターの話でも少し触れましたが、格闘技ゲーム自体もオワコンになってきているとネットでは言われているようです。
「ストリートファイター」や「鉄拳 TEKKEN」などの人気シリーズはあるのですが、長年やり込んでいるプレイヤーたちのレベルがかなり高く、新しく格闘技ゲームを始めようとしている人たちにとっては、すでにかなり高いハードルになってしまっているというのが原因といわれています。
(6)テレビ
ネット内ではテレビもオワコンと言われてきているようです。YouTubeやNetflixなど、ネット内におもしろい動画コンテンツが豊富。そのため視聴者の興味が分散化してしまっていることが原因と考えられます。
とはいえ、ネット検索ワードやTwitterのホットワードはテレビ番組やタレントの話題が上位を締めているので、まだまだオワコンというわけではないでしょう。
(7)音楽
音楽もネット内ではオワコンと言われていたことがありました。特にCDが売れなくなってきたときにオワコンであると叫ばれ始めたように感じます。
『うたばん』(TBS系)や『夜のヒットスタジオ』(フジテレビ系)といった、ゴールデンタイムにたくさんあった音楽番組が次々と打ち切りになっていったところを見ると、衰退したといえる点もあります。しかし、音楽ダウンロードサービスや月額制の音楽配信サービスなどが一般的になってきて、また新しい形に変化しているともいえます。
(8)出版業界
出版業界もネット内ではオワコンと言われています。出版不況、本が売れない時代と叫ばれ、現在では100万部売れる本は、ビジネス本や自己啓発本を除くとほとんどありません。大手取次業者の日販が、2018年度業績でついに赤字になったことを発表しました。このことも出版業界がオワコン化であることを物語っているといえます。
しかし一方で、子供から大人までを熱狂させるコミックや、時代を動かすような話題書は生まれていますし、コンテンツ自体のニーズはなくならないため、本当に終わってしまうかはこれからの流れ次第なのではないでしょうか。
(9)銀行
ネット内では銀行もオワコンの時代と言われています。これは銀行そのものではなく、労働市場としての銀行がオワコンになるということ。その理由としては、業務がAIに代替されやすいことと、キャッシュレスが主流になることがあげられています。
ブロックチェーン技術によって非中央集権型になることでも、銀行員としてのお仕事が淘汰されていくのではと考えられているようです。
(10)YouTube
テレビをオワコンと説明したときに、YouTubeの台頭もひとつの要因と言いましたが、そのYouTubeさえもオワコンと言われているようです。これは利用者にとってのオワコンという意味ではなく、「YouTubeで収益化しようと思っている人にとってオワコン化してきている」という意味で使われています。
YouTubeと動画投稿者との間には契約があるのですが、これが改定されるたびに「オワコン」と言われてきました。この契約変更について動画を上げているYouTuberの動画を見てみると、契約内容はどんどん厳しくなってきているようです。
とはいえ、YouTube利用者からするとオワコンに向かっているという雰囲気は感じられず、最近では芸能人もどんどん自分のチャンネルをもつようになってきているので、まだ盛り上がってきているように感じられます。利用者から見てオワコンになるのはまだ先ではないでしょうか。
3:なぜ?日本の企業がオワコン化していると言われる理由
2019年3月12日の日本経済新聞電子版が、日本は過去20年間の時給が9%下がり、主要国で唯一のマイナスであることを報じています。
海外企業の概況をまとめるのは難しいので比較はできませんが、生産性と最低賃金だけをみると、日本企業だけ成長していないという理論が生まれます。これもオワコンと言われる理由のひとつ。
また、縦社会で上司の機嫌を取らないと昇給できなかったり、やりたいことがやらせてもらえないという状況が多く、非効率でストレスフルな職場が多いというのもオワコンと言われる要因でしょう。
組織体制を変えようと思っても、社内の人間関係が変わらないといけませんし、組織が変わらないと指揮系統も変わりません。海外企業のようなイノベーションを起こせないと、競争力で負けてしまうでしょう。
その代わりに日本には終身雇用制度があるわけですが、それも崩れつつあります。サービス残業や理不尽に耐えて頑張っているという部分で評価される組織……そういった会社の仕組みものそのものが、オワコンと言えるのではないでしょうか。労働環境の改善が行われないと、日本企業で働くことは世界的に見てデメリットとなると言わざるを得ません。
4:インターネットがあることではやり廃りが早い
インターネットの普及も手伝って、はやりは急速に広まり、そして終わっていきます。コンテンツの移り変わりも激しいです。オワコンなどと言われないように、日本全体も、これから変わっていかないといけないのかもしれませんね。
【取材協力】
草薙つむぐ・・・書店員の経験から今までに触れた映画や小説などは1000タイトル以上。またスポーツ選手から芸能人まで幅広い人脈を持ち、恋愛コラムニストからも恋愛相談を受けた経験を持つ。手相占い師としても活躍中。