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話が通じないのはナゼ?もしかすると話の仕方が悪いのかも…
松田優Y.Matsuda
目次
隠す1:話が通じない人って周りにいる?
人間関係はコミュニケーションが命。にもかかわらず、どれほど懇切丁寧に話しても、なかなか話が通じない人っていますよね。職場の上司から恋人まで、身近にいる「話が通じない人」に悩まされている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回『MENJOY』では、20~40代の男女500名を対象に、独自のアンケート調査を実施。「周りに話が通じない人はいますか?」という質問をしてみました。
結果は以下のとおりです。
いる・・・337人(67%)
いない・・・163人(33%)
半数以上もの人が、身近に話が通じない人がいると回答。さまざまな価値観をもった人がいる社会で、「話が通じない人とは関わらない」というのは、ほぼ不可能に近いと言えるでしょう。
2:話が通じない人の原因5つ
そもそも、相手に話が通じない原因とは何なのでしょうか。話が通じない人に多い原因を5つご紹介します。
(1)理解力が乏しい
話が噛み合っていないときは、相手が会話の内容やスピードに追いつけていない可能性が高いです。特に、同時に複数の問題を取り上げたり、ビジネス用語などの難しい単語を使う会話では、相手の知識量や理解力が試されます。
話す側がどれほど順序立てて話を進めても、相手の理解力が乏しければ、話は通じません。期待するような返事は得られないでしょう。
(2)単純に話を聞いていない
話が通じない人の中には、話を理解していないどころか、そもそも相手の話自体を聞いていない人もいます。「自分の考えを伝えたい」という気持ちがあまりに強く、相手の話を聞く余裕がないのです。
会話とはキャッチボールのようなもので、相手の発言を受け取り、それに合わせて返事を投げる……というのが基本。単純に話を聞いていない人は、まず人の話を聞くことを覚えてもらわないと始まりません。
(3)自分が正しいと思い込んでいる
自己肯定意識が高い人は、自分の意見や考えを強くもちすぎてしまうのが難点。価値観が合う人であれば頼もしい存在ですが、相手の価値観が違う場合は一気にめんどうくさい存在に……。
「自分の意見が絶対に正しい」と思い込んで、自分の意見ばかり押し通そうとするため、話が通じません。さらに、自分の間違いが発覚しても、素直に認めることができないという欠点も。この手の上司に悩まされている人も多いのではないでしょうか。
(4)説明の仕方が悪い
お互いが内容を理解できていれば、会話はスムーズに進みます。しかし、説明が不十分であれば、当然相手に正しい情報は伝わりませんし、理解も得られません。
「話が通じないのは、相手の理解力が乏しいせい」と思っていても、本当は自分の説明の仕方に原因があるかもしれません。必ずしも相手が悪いと決めつけるのではなく、自分の言動を振り返ることから始めましょう。
(5)自分を認めてほしいという思いが強い
自分のことばかり話そうとするのは、「自分を認めてほしい」という気持ちの表れでもあります。否定的な言葉を言われるほど、よりいっそう承認欲求が強くなり、ムキになって言い返そうとします。
自分が発言することばかりに必死になれば、相手の話を聞く余裕もなくなり、話が通じなくなります。相手がヒートアップしている間は、話が堂々巡りするだけなので注意しましょう。
3:自分の話の仕方が悪いのかも…相手に理解してもうらうための方法5つ
話が通じない原因が、自分の話し方にある可能性も十分にあります。ここでは、相手に話をきちんと理解してもらうための方法を5つ紹介します。
(1)相手を責めない
話の通じない相手を言い負かそうとするのはNG。お互いヒートアップして、根本的な解決には至りません。どちらが悪いか白黒つけるよりも、いま抱えている問題をどうやって解決していくべきか考えることが先決です。
相手に話を理解してもらうためには、お互いが冷静になること。特に相手を責め立てるような発言は控え、相手が感情的になっても、飲まれないように気をつけましょう。
(2)話は簡潔にまとめる
話が通じない人は、話を本題から反らしがち。二転三転しないためにも、話す内容はできるだけ簡潔にまとめ、要点を絞って伝えるようにしましょう。
事前に自分が話したいことを整理しておけば、短時間でも内容はしっかり伝えられるはず。できるだけ余計な情報は省き、わかりやすい内容を心がけましょう。
(3)相手の様子を見ながら話を進める
「話が通じていないかも」と思いながら話し続けても、お互いメリットはありません。特に相手が切羽詰まっている状態だと、話が進まないのはもちろん、相手にもストレスを与えてしまう原因となります。
相手を話が通じない人と思うのなら、できるだけ相手に時間や心の余裕があるタイミングを狙って話しかけること。また、相手が話を理解できているか、こまめに確認しながら話すなど、相手の様子を見ながら話を進めるようにしましょう。
(4)自分の考えばかりを押し通さない
相手が自分の意見ばかり押し通そうとするからといって、自分も同じスタンスを取るのはNG。自分もまた「話が通じない人」のひとりになってしまいます。
価値観は、人それぞれ異なるもの。いくら相手が話の通じない人であっても、自分の意見はほどほどにし、相手の意見にもしっかり耳を傾けるようにしましょう。聞く姿勢を変えるだけで、相手の反応も変わってくるはずです。
(5)否定的な言葉は使わない
「でも」「だって」「何で」などの言葉は、相手の話を否定し、自分を正当化したいときに使う言葉です。話が通じない人が言いがちな言葉ですが、これを繰り返しているうちは話が先に進みません。
相手が否定的な言葉や言い訳をしてきても、自分からは一切使わないようにすること。常に「私はあなたの話を聞きますよ」というスタンスをキープしながら、理論的に話が進むよう舵を取りましょう。
3:話が通じない上司や部下にイライラ…対処法3つ
話が通じない人とはなるべく関わりたくないと思っていても、職場の人となれば話は別。職場でイライラしないためにも、話が通じない上司や部下への上手な対処法をマスターしておきましょう。
(1)対面では要点を絞って話す
話が通じない上司とは、可能な限り話す時間を短縮するのがいちばん。手身近に会話を終わらせられるように、決めたいことや確認したい内容など要点を絞って話すようにしましょう。
事前に話すべき内容をまとめておき、口頭で伝えるのが難しい内容は、なるべく書類や資料を用いて説明をするなど、最小限の会話で済むよう準備しておくのがおすすめ。
(2)メールを活用する
対面では話が通じにくい相手でも、文章ならスムーズなやり取りができる場合もあります。対面で伝えるべき内容もありますが、補足的な内容や合意事項の確認などは、メールで簡潔にまとめたほうが、わかりやすく相手に伝わるでしょう。
メールを上手に活用すれば、話が通じないイライラもおさえられる上に、自分が伝えた内容を証拠として残すことができて一石二鳥。再度説明するときも「メールでもお伝えしたのですが」とひと言添えれば、相手も言い訳ができないはずです。
(3)相手に余裕があるタイミングを見計らう
役職や立場が違えば、時間に余裕ができるタイミングもそれぞれ違います。休憩モードのときに仕事の話をもちかけても、ちゃんと話を聞いてくれる人は少ないです。一方で、仕事に追われているタイミングだと、話が通じないどころか、相手にさえしてもらえない可能性もあります。
話が通じないと思う上司や部下ならなおさら、相手に余裕があるタイミングを見計らい、自ら話をしっかりと聞いてもらえる環境を作りましょう。こういったささいな気遣いが、トラブルを回避するコツですよ。
4:話が通じない彼氏への対処法3つ
普段は仲がよくても、ケンカや話し合いになるとなぜか話が通じない……なんてこともよくある話。話が通じない彼氏にできる対処法3つをご紹介します。
(1)冷却期間を設ける
心を許せる間柄だからこそ、普段は落ち着いているのに、ケンカになるとムキになって言い返してくる彼氏も多いです。「いまは話が通じないな」と感じたら、無理に話を続けようとせず、相手がクールダウンするのを待ちましょう。
早くて数時間、話の深刻さによっては数日間の冷却期間を設け、お互いが落ち着いたタイミングで話を再開するのがベスト。時間を空ければ、思いのほか話がスムーズに進むことも多いですよ。
(2)伝えたい内容を先に文章で送っておく
話が通じない状況になると、お互い感情的になってしまい、建設的な話ができません。特にふたりの今後を左右する大切な話であれば、あらかじめ伝えたい内容をまとめておき、「今度会ったときに、こういう話をしたい」という気持ちを先に文章で送っておくのもよいでしょう。
文章なら相手も落ち着いて読むことができ、複雑な内容も理解してもらいやすいです。また、考えを文字に起こすことで、自分の気持ちの整理にもつながります。
(3)客観的な視点をもてるように促す
どれほど仲のいいカップルであっても、多少の価値観の違いはあるはず。しかし、お互いが主観的な考えで発言するままでは、価値観の歪みは深まるばかりです。
お互いの主張を尊重するためには、ときに客観的な視点をもつことも大切です。彼氏があまりに話を理解してくれようとしない場合は、「あなたの立場ならそうかもしれないけど、私の立場になったらどう思うかな?」と、やんわり客観的な考え方を促してあげるといいでしょう。
ただし、求めすぎるのも逆効果となります。彼女側もきちんと彼氏の立場から物事を考えられる力を身につけておく必要があります。どんなときもギブアンドテイクを忘れずに。
5:まとめ
話が通じない相手にも、話し方や対応の仕方を少し工夫すれば、思いのほかすんなりと話を伝えることができ、よい関係を築くことができるかもしれません。
すぐに感情的になる相手にも、常に冷静な対応を心がけ、理論的な解決を目指すことがマスト。「この人は話が通じないから」といつまでもイライラし続けるよりも、上手に立ち回る術を身につけて、ストレスフリーな生活を送りましょう。